2体問題

質点・質点系・剛体の力学において複数の質点(剛体の場合衝突しないことを考え重心にある同質量の質点に置き換える)が相互作用しながら運動する系のことを多体系といい,全質点の運動を解く問題を多体問題という.特にn個の質点においてはn体系,n体問題という.1体問題はただの質点の運動である.外力のない内力が万有引力の1, 2体問題は厳密に解析的に解けることが知られているが,3体以上の多体問題は積分法によって一般に解くことができないことが数学的に証明されている.よって現代物理学では摂動論という近似理論で解いたり計算機を使って数値解析によって解くのが普通である.量子論においても同様で厳密に解けるのは電子と陽子からなる水素原子のような系のみであり様々な近似法が編み出された.

重心・相対運動方程式

外力\mathbf{F}_1,\ \mathbf{F}_2が働く2体系の運動方程式
m_1\ddot{\mathbf{r}}_1=\mathbf{F}_{12}+\mathbf{F}_1\\
m_2\ddot{\mathbf{r}}_2=\mathbf{F}_{21}+\mathbf{F}_2
であり,内力を
\mathbf{F}_{\mathrm{in}}:=\mathbf{F}_{21}
とすると作用反作用の法則より
m_1\ddot{\mathbf{r}}_1=-\mathbf{F}_{\mathrm{in}}+\mathbf{F}_1\\
m_2\ddot{\mathbf{r}}_2=\mathbf{F}_{\mathrm{in}}+\mathbf{F}_2
となる.重心位置,相対位置を
\mathbf{r}_{\mathrm{c}}:=\frac{m_1\mathbf{r}_1+m_2\mathbf{r}_2}{m_1+m_2}\\
\mathbf{r}':=\mathbf{r}_2-\mathbf{r}_1
とすると
\{m_1+m_2\}\ddot{\mathbf{r}}_{\mathrm{c}}=\mathbf{F}_1+\mathbf{F}_2\\
\ddot{\mathbf{r}}'=\frac{\mathbf{F}_{\mathrm{in}}}{m_2}+\frac{\mathbf{F}_{\mathrm{in}}}{m_1}+\frac{\mathbf{F}_2}{m_2}-\frac{\mathbf{F}_1}{m_1}
となり,さらに全質量,換算質量を
M:=m_1+m_2\\
\mu:=\frac{1}{\frac{1}{m_1}+\frac{1}{m_2}}=\frac{m_1m_2}{m_1+m_2}
とすると
M\ddot{\mathbf{r}}_{\mathrm{c}}=\mathbf{F}_1+\mathbf{F}_2\\
\mu\ddot{\mathbf{r}}'=\mathbf{F}_{\mathrm{in}}+\frac{\mu}{m_2}\mathbf{F}_2-\frac{\mu}{m_1}\mathbf{F}_1
となる.これらはそれぞれ重心運動方程式,相対運動方程式という.もし外力がなく内力が中心力(相対位置のベクトル方向で大きさは相対距離r':=|\mathbf{r'}|の関数値f(r')であるような力)であるとき
M\ddot{\mathbf{r}}_{\mathrm{c}}=0\\
\mu\ddot{\mathbf{r}}'=f(r')\frac{\mathbf{r}'}{r'}
とそれぞれ1体問題に帰着する.

第一積分

第一積分(保存量)を調べる.重心運動方程式を時間積分すると
\dot{\mathbf{r}}_{\mathrm{c}}=\mathrm{const}.
が得られ
\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}t}\left\{\mathbf{r}_{\mathrm{c}}-\dot{\mathbf{r}}_{\mathrm{c}}t\right\}=0
より
\mathbf{r}_{\mathrm{c}}-\dot{\mathbf{r}}_{\mathrm{c}}t=\mathrm{const}.
が得られる.それぞれ重心位置の初期速度と初期値であり重心積分という.相対運動方程式\mathrm{d}\mathbf{r}'で線積分すると
\int_\mathrm{C}\mu\ddot{\mathbf{r}}'\cdot\mathrm{d}\mathbf{r}'=\int_\mathrm{C}f(r')\frac{\mathbf{r}'}{r'}\cdot\mathrm{d}\mathbf{r}'\\
\int_{t_1}^{t_2}\mu\ddot{\mathbf{r}}'\cdot\dot{\mathbf{r}}'\mathrm{d}t=\int_\mathrm{C}f(r')\mathrm{d}r'\\
\int_{t_1}^{t_2}\mu\frac{1}{2}\frac{\mathrm{d}\dot{\mathbf{r}}'^2}{\mathrm{d}t}\mathrm{d}t=\int_\mathrm{C}f(r')\mathrm{d}r'\\
\left[\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'^2\right]_{t_1}^{t_2}=\int_\mathrm{C}f(r')\mathrm{d}r'
ここで後藤憲一力学演習§6〔1〕より中心力はポテンシャルをもつため積分路によらず上端下端をそれぞれr'_2,\ r'_1とし,それぞれの時刻の相対位置を\mathbf{r}'_2,\ \mathbf{r}'_1とすると
\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'_2{}^2-\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'_1{}^2=\int_{r'_1}^{r'_2}f(r')\mathrm{d}r'\\
\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'_2{}^2-\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'_1{}^2=\int_{r'_0}^{r'_2}f(r')\mathrm{d}r'-\int_{r'_0}^{r'_1}f(r')\mathrm{d}r'\\
\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'_2{}^2-\int_{r'_0}^{r'_2}f(r')\mathrm{d}r'=\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'_1{}^2-\int_{r'_0}^{r'_1}f(r')\mathrm{d}r'\\
\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'^2-\int_{r'_0}^{r'}f(r')\mathrm{d}r'=\mathrm{const}.
が得られる.
-\int_{r'_0}^{r'}f(r)\mathrm{d}r'
r'_0を基準とするポテンシャルとみることができ相対座標と換算質量からなる力学的エネルギーの保存則が成り立っていることがわかる.また両辺を相対位置と外積をとって
\mu\mathbf{r}'\times\ddot{\mathbf{r}}'=f(r')\frac{\mathbf{r}'\times\mathbf{r}'}{r'}=0\\
\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}t}\left\{\mathbf{r}'\times\dot{\mathbf{r}}'\right\}=0
より
\mathbf{r}'\times\dot{\mathbf{r}}'=\mathrm{const}.
これは面積速度一定の法則と等価で,また2質点は同一平面上を運動することを意味する.まとめると
\dot{\mathbf{r}}_{\mathrm{c}}\\
\mathbf{r}_{\mathrm{c}}-\dot{\mathbf{r}}_{\mathrm{c}}t\\
\frac{1}{2}\mu\dot{\mathbf{r}}'^2-\int_{r'_0}^{r'}f(r')\mathrm{d}r'\\
\mathbf{r}'\times\dot{\mathbf{r}}'
のこれら10の量が保存される.少なくとも万有引力のような逆二乗の中心力を仮定するとさらに2つの独立な第一積分が得られる.

重心系

重心位置と相対位置がそれぞれ解けたとして2質点の位置は
\mathbf{r}_1=\mathbf{r}_{\mathrm{c}}-\frac{\mu}{m_1}\mathbf{r}'\\
\mathbf{r}_2=\mathbf{r}_{\mathrm{c}}+\frac{\mu}{m_2}\mathbf{r}'
で得られる.ここで重心位置を原点とし平行移動する座標系を考えると
\mathbf{r}_1=-\frac{\mu}{m_1}\mathbf{r}'\\
\mathbf{r}_2=\frac{\mu}{m_2}\mathbf{r}'
とすることができる.このような座標系を重心系といい,外力のない場合は重心運動方程式より重心位置は等速直線運動し,慣性系であるため慣性力の補正なしで運動方程式が成り立つ.また
\mathbf{r}'=-\frac{m_1}{\mu}\mathbf{r}_1=\frac{m_2}{\mu}\mathbf{r}_2
であるため
r'=\frac{m_1}{\mu}r_1=\frac{m_2}{\mu}r_2
として
m_1\ddot{\mathbf{r}}_1=f(\frac{m_1}{\mu}r_1)\frac{\mathbf{r}_1}{r_1}\\
m_2\ddot{\mathbf{r}}_2=f(\frac{m_2}{\mu}r_2)\frac{\mathbf{r}_2}{r_2}
と相対位置を使わずにそれぞれの質点の方程式を1体問題に帰着することができる.

基底

物理学において座標は直交座標系が最も基本的でベクトルの基底は直交座標系の3軸に平行な正規化(自身との内積1)された正規直交基底をとるのが普通である.直交座標系における基底は空間上のどの点においてもそれぞれ同じ方向,同じ大きさの基底をとることができる(図1参照).しかし曲線座標系(例:2次元 極座標系,3次元 円筒座標系,球座標系)や質点に固定された自然座標系では空間上の各点で別の基底をとる(図2参照).
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図1
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図2

曲線座標系

曲線座標系の基底

曲線座標系において基底は図2のように各点でパラメータの接線方向にとり,直交座標系のパラメータをx_i,基底を\mathbf e_i,曲線座標系のパラメータをu_i,基底を\mathbf f_iとすると
\mathbf f_j:=\displaystyle\sum_i\frac{\partial x_i}{\partial u_j}\mathbf e_i
と定義される.極座標系を例にみると,直交座標系のパラメータをx,\ y,基底を\mathbf e_x,\ \mathbf e_y極座標系のパラメータをr,\ \theta,基底を\mathbf f_r,\ \mathbf f_\thetaとすると
\mathbf f_r:=\frac{\partial x}{\partial r}\mathbf e_x+\frac{\partial y}{\partial r}\mathbf e_y\\
\mathbf f_\theta:=\frac{\partial x}{\partial\theta}\mathbf e_x+\frac{\partial y}{\partial\theta}\mathbf e_y
となる.
x=r\cos\theta\\
y=r\sin\theta
であるため,偏微分
\frac{\partial x}{\partial r}=\cos\theta\\
\frac{\partial y}{\partial r}=\sin\theta\\
\frac{\partial x}{\partial\theta}=-r\sin\theta\\
\frac{\partial y}{\partial\theta}=r\cos\theta
となり
\mathbf f_r:=\cos\theta \mathbf e_x+\sin\theta \mathbf e_y\\
\mathbf f_\theta:=-r\sin\theta\mathbf e_x+r\cos\theta \mathbf e_y
となる.\mathbf f_rは正規であるが\mathbf f_\thetaは自身との内積rであり扱いずらい.そこで正規化してさらに
\mathbf e_r:=\mathbf f_r=\cos\theta \mathbf e_x+\sin\theta \mathbf e_y\\
\mathbf e_\theta:=\frac{1}{r}\mathbf f_\theta=-\sin\theta \mathbf e_x+\cos\theta \mathbf e_y
という基底を用いればよい.
このパラメータの変換と正規化の手続きを知れば任意の曲線座標系の基底は導出することができる.よく使う曲線座標系の直交座標系との取り換えを表にする.

座標 パラメータ 基底(正規化)
極座標 x=r\cos\theta\\y=r\sin\theta \mathbf e_r:=\cos\theta \mathbf e_x+\sin\theta \mathbf e_y\\\mathbf e_\theta:=-\sin\theta \mathbf e_x+\cos\theta \mathbf e_y
円筒座標系 x=\rho\cos\theta\\y=\rho\sin\theta\\z=z \mathbf e_\rho:=\cos\theta \mathbf e_x+\sin\theta \mathbf e_y\\\mathbf e_\theta:=-\sin\theta \mathbf e_x+\cos\theta \mathbf e_y\\\mathbf e_z:=\mathbf e_z
球座標系 x=r\cos\phi\sin\theta\\y=r\sin\phi\sin\theta\\z=r\cos\theta \mathbf e_r:=\cos\phi\sin\theta \mathbf e_x+\sin\phi\sin\theta \mathbf e_y+\cos\theta \mathbf e_z\\\mathbf e_\phi:=-\sin\phi \mathbf e_x+\cos\phi\mathbf  e_y\\\mathbf e_\theta:=\cos\phi\cos\theta \mathbf e_x+\sin\phi\cos\theta \mathbf e_y-\sin\theta \mathbf e_z

※球座標においては\phi,\ \thetaの定義に様々な流儀がありここでは経度角を\phiz軸からとった緯度角を\thetaとした
※※極座標系の原点,円筒座標系,球座標系のz軸上はパラメータが決まらない特異点であるため基底をとることができない
※※※たまたま極座標系と円筒座標系と球座標系の基底は直交基底であるだけで一般の曲線座標系では斜交することがある

曲線座標系における質点の運動

曲線座標系がおかれた空間の中を質点が運動していることを考える.曲線座標系において速度と加速度は
\mathbf v:=\displaystyle\sum_i\dot{u}_i\mathbf f_i\\
\mathbf a:=\dot{\mathbf v}
と定義される.速度は各パラメータの時間微分を成分とし,パラメータの接線方向の基底との線形結合になっている.加速度は速度の時間微分になっている.ここで注意したいのは基底は空間の各点で別であるためパラメータu_iの関数となっており,今は曲線座標系における質点の運動を考えているためu_iは質点の座標を表しており時間に依存する.つまり基底は時間に依存する.よって速度を微分するということは速度の成分と基底の積の微分をするということである.極座標系を例にみると
\mathbf v=\dot{r}\mathbf f_r+\dot{\theta}\mathbf f_\theta=\dot{r}\mathbf e_r+\dot{\theta}r\mathbf e_\theta\\
\mathbf a=\ddot{r}\mathbf e_r+\dot{r}\dot{\mathbf e}_r+\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}t}\{\dot{\theta}r\}\mathbf e_\theta+\dot{\theta}r\dot{\mathbf e}_\theta
と計算され
\dot{\mathbf e}_r=\dot{\theta}\mathbf e_\theta\\
\dot{\mathbf e}_\theta=-\dot{\theta}\mathbf e_r
であるため
\mathbf a=\{\ddot{r}-\dot{\theta}^2r\}\mathbf e_r+\{2\dot{r}\dot{\theta}+\ddot{\theta}r\}\mathbf e_\theta=\{\ddot{r}-\dot{\theta}^2r\}\mathbf e_r+\frac{1}{r}\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}t}\{r^2\dot{\theta}\}\mathbf e_\theta
となる.
曲線座標系の接線方向の基底の導出の仕方と速度や加速度の定義を知れば任意の曲線座標系の速度や加速度は導出することができる.直交座標系は曲線座標系の特別な場合とみることができるが,よく位置ベクトル\mathbf xを使って速度や加速度を
\mathbf v=\dot{\mathbf x}\\
\mathbf a=\ddot{\mathbf x}
と定義する文献をみかけるが,それは直交座標系の基底が時間に依存しないからできることであって曲線座標系の観点からみると間違いである.そもそも曲線座標系のパラメータと基底で位置ベクトルを定義できない.一般相対論では時空が歪むため曲線座標系が主役となり今や位置ベクトルとは廃れた概念である.また
\mathbf a=\displaystyle\sum_i\ddot{x}_i\mathbf e_i
と定義するのもNGである.

自然座標系

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図3

自然座標系の基底

直交座標系も曲線座標系も空間に対し制止しており舞台の役割をなすが,質点の運動の記述では質点に追跡するような座標系を考えることもできる(図3参照).そこで有効なのが自然座標系である.自然座標系は質点が通る経路上の基準点からの弧長s(経路にそって測った距離,質点の移動距離)と質点の微小変位ベクトル\mathrm{d}\mathbf r※を用いて定められる,これから説明する接線方向,主法線方向,陪法線方向に3軸を置く直交座標系である.接線方向とは書いて字のごとく経路の接線の方向であり質点の移動方向を正とする.接線方向の単位ベクトルは\mathrm{d}\mathbf rが接線方向を向き|\mathrm{d}\mathbf r|=\mathrm{d}sであるため
\mathbf e_t:=\frac{\mathrm{d}\mathbf r}{\mathrm{d}s}
と定義される.あるいは速度ベクトルが接線方向を向くため正規化して
\mathbf e_t:=\frac{\mathbf v}{v}
とも定義できる.この定義の等価性は
\frac{\mathbf v}{v}=\frac{\frac{\mathrm{d}\mathbf r}{\mathrm{d}t}}{\left|\frac{\mathrm{d}\mathbf r}{\mathrm{d}t}\right|}=\frac{\frac{\mathrm{d}\mathbf r}{\mathrm{d}t}}{\frac{\mathrm{d}s}{\mathrm{d}t}}=\frac{\mathrm{d}\mathbf r}{\mathrm{d}s}
と変形して示される.ここで
v=\frac{\mathrm{d}s}{\mathrm{d}t}
であることに注意されたい.主法線方向とは接線の変化の方向であり
\frac{\mathrm{d}\mathbf e_t}{\mathrm{d}s}
の方向を向き接線方向に垂直である.説明を省くがこのベクトルの絶対値は曲率であるため曲率半径\rho(曲率の逆数)をかければ正規化される.よって主法線方向の単位ベクトルは
\mathbf e_n:=\rho\frac{\mathrm{d}\mathbf e_t}{\mathrm{d}s}
と定義される.陪法線方向とは接線方向,主法線方向に垂直な方向であり,よく接線方向から主法線方向へ右ねじの方向を正とし
\mathbf e_b:=\mathbf e_t\times\mathbf e_n
と定義される.
※余談であるが微小変位ベクトル\mathrm{d}\mathbf rは厳密には\displaystyle\sum_i\mathbf e_i\mathrm{d}x_iと定義され位置ベクトルは用いてない

自然座標系における質点の運動

質点の速度は接線方向の基底の定義より
\mathbf v=v\mathbf e_t
であり加速度は
\mathbf a=\dot{\mathbf v}=\dot{v}\mathbf e_t+v\dot{\mathbf e}_t=\dot{v}\mathbf e_t+v^2\frac{\mathrm{d}\mathbf e_t}{\mathrm{d}s}=\dot{v}\mathbf e_t+\frac{v^2}{\rho}\mathbf e_n
となる.\dot{v}は接線加速度とよばれ,\frac{v^2}{\rho}を法線加速度と呼ぶ.
運動方程式とは加速度は力に比例することを示しているが,自然座標系において陪法線方向に加速度はないため運動方程式
m\dot{v}=F_t\\
m\frac{v^2}{\rho}=F_n
の2式になる.一定の法線加速度のみの運動は円運動であり曲率半径は円の半径rとなり,加速度の大きさはよく円運動の運動方程式でみる\frac{v^2}{r}となる.

基礎三分野公式集

\def\abs#1{\left\lvert#1\right\rvert}\def\g{>}

近似

近似の公式はマクローリン展開テイラー展開を打ち切ることにより導出できるが形を覚えておくと式変形の発想力のためになる.以下の近似の公式は全て微小な物理量についての1次近似であり,公式を適用するなら,式変形によって2次の項がでた場合,0次や1次の項に比べて無視できるなど適切に近似する必要がある場合がある.

近似の公式 条件 補足
(1+x)^a\approx1+ax \abs{x}\ll1 (1+x)^a=\displaystyle\sum_{n=0}^\infty\frac{a!}{n!(a-n)!}x^n 二項定理
(L+x)^a\approx L^a(1+a\frac{x}{L}) \abs{x}\ll\abs{L} L^a(1+\frac{x}{L})^aの条件\abs{\frac{x}{L}}\ll1の上式
\cos x\approx1 \abs{x}\ll1 \cos x=\displaystyle\sum_{n=0}^\infty\frac{(-1)^n}{(2n)!}x^{2n}
\sin x\approx x \abs{x}\ll1 \cos x=\displaystyle\sum_{n=0}^\infty\frac{(-1)^n}{(2n+1)!}x^{2n+1}
e^x\approx1+x \abs{x}\ll1 e^x=\displaystyle\sum_{n=0}^\infty\frac{x^n}{n!}
\ln(1-x)=-x \abs{x}\ll1 \ln(1-x)=-\displaystyle\sum_{n=1}^\infty\frac{x^n}{n}

他の三角関数の近似は\cos,\ \sinに変換して考えるとよい.またxが負のときや係数がついているなど式の塊のとき形が違って見えることがあるので何が微小なのか意識して近似する.微小量との和の累乗の近似は自然数乗特に2乗においては単に2次の項を落としたと考えてよい

力学

テクニック・知識

公式 解説
\frac{\mathrm{d}^2x}{\mathrm{d}t^2}=\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}t}=v\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}x} 速さを用いて変数分離形化するテクニック 連鎖律 時間に関する式や量を求めるとき第2式,距離に関する式や量を求めるとき第3式を用いる 時間,距離,速さでなくても2階微分方程式の解法として応用できる
v\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}x}=\frac{1}{2}\frac{\mathrm{d}v^2}{\mathrm{d}x} よく使う変形 積の微分
F=\frac{P}{v} 直線運動における仕事率による力
\omega_0=\sqrt{\frac{k}{m}} 固有角振動数
\ddot{x}=-\omega_0^2x 単振動において運動方程式の式変形により固有角振動数を求める
k=U''(x_0) ポテンシャルU(x)の安定(U''(x_0)\g0)平衡(U'(x_0)=0)点x_0における1次元微小振動はばね定数U''(x_0)の単振動とみなせる \frac{1}{2}U''(x_0)x^2として振幅を求めるたりできる
x(t)=\frac{1}{m\omega_0}\int_0^t\sin\omega_0(t-\tau)F(\tau)\mathrm{d}\tau 畳み込み
\mu=\frac{m_1m_2}{m_1+m_2} 換算質量 2体系において相対位置で換算質量の1体問題に帰着させることができる エネルギー保存則が成り立つ系なら帰着した系でも成り立つ
\mathbf{f}=2m\mathbf{v}\times\mathbf{\omega} Coriolisの力 速度に垂直なので仕事はしない

定義・原理等

覚える.

解説
m\mathbf{a}=\mathbf{F} 運動方程式
K:=\frac{1}{2}mv^2 運動エネルギー
W:=\int_C\mathbf{F}\cdot\mathrm{d}\mathbf{r} 仕事
\Delta K=W エネルギー原理 運動方程式から導出
\mathbf{p}:=m\mathbf{v} 運動量
\mathbf{I}:=\int_{t_1}^{t_2}\mathbf{F}\mathrm{d}t 力積
\Delta\mathbf{p}=\mathbf{I} 運動量原理 運動方程式から導出
\mathbf{L}:=\mathbf{r}\times\mathbf{p} 角運動量
\mathbf{N}:=\mathbf{r}\times\mathbf{F} 力のモーメント
\mathbf{J}:=\int_{t_1}^{t_2}\mathbf{N}\mathrm{d}t 力積モーメント
\Delta\mathbf{L}=\mathbf{J} 運動量原理 運動方程式から導出
\underset{(C_1)}{\int_{P_1}^{P_2}}\mathbf{F}\cdot\mathrm{d}\mathbf{r}=\underset{(C_2)}{\int_{P_1}^{P_2}}\mathbf{F}\cdot\mathrm{d}\mathbf{r} 保存力の必要上十分条件積分
\nabla\times\mathbf{F}=0 保存力の必要上十分条件微分
U_2-U_1=-\int_{P_1}^{P_2}\mathbf{F}\cdot\mathrm{d}\mathbf{r} ポテンシャルと保存力の関係積分
\mathbf{F}=-\nabla U ポテンシャルと保存力の関係微分
E:=K+U 力学的エネルギー
\Delta E=0 力学的エネルギー保存則
\nabla^2\phi=-\nabla\cdot\mathbf{g}=4\pi G\rho 重力ポテンシャルのポアソン方程式 発散定理により重力加速度を求める

導出

公式は覚えなくてもよいがそれを基本に問題を解くことがあり,なるべく早い導出を身に着ける.

放物運動の経路曲線の導出

x=v_0\cos\alpha\cdot t,\ y=-\frac{1}{2}gt^2+v_0\sin\alpha\cdot t.
t=\frac{x}{v_0\cos\alpha}.
y=-\frac{g}{2v_0^2\cos^2\alpha}x^2+\tan\alpha\cdot x.

放物運動の命中角の導出

y=-\frac{g}{2v_0^2\cos^2\alpha}x^2+\tan\alpha\cdot x=-\frac{gx^2}{2v_0^2}\left\{1+\tan^2\alpha\right\}+x\tan\alpha.
0=-\frac{gx^2}{2v_0^2}\tan^2\alpha+x\tan\alpha-\frac{gx^2}{2v_0^2}-y,\\
0=gx^2\tan^2\alpha-2v_0^2x\tan\alpha+gx^2+2v_0^2y.
\tan\alpha=\frac{2v_0^2x\pm\sqrt{4v_0^4x^2-4gx^2\left\{gx^2+2v_0^2y\right\}}}{2gx^2}=\frac{v_0^2\pm\sqrt{v_0^4-g\left\{gx^2+2v_0^2y\right\}}}{gx}\\
=\frac{2h_0\pm\sqrt{4h_0^2-x^2-4h_0y}}{x}.\ \left(h_0:=\frac{v_0^2}{2g}\right)
h_0v_0の鉛直投射の最高点高さである.

安全限界放物線の導出

命中角が重解のとき限界であるため
4h_0^2-x^2-4h_0y=0,\\
y=-\frac{x^2}{4h_0}+h_0.

放物運動の最高点到達時間の導出

\dot{y}=-gt+v_0\sin\alpha=0.
t=\frac{v_0\sin\alpha}{g}.

放物運動の最高点高さの導出

y=-\frac{1}{2}gt^2+v_0\sin\alpha\cdot t=-\frac{1}{2}g\left(\frac{v_0\sin\alpha}{g}\right)^2+v_0\sin\alpha\frac{v_0\sin\alpha}{g}=\frac{v_0^2\sin^2\alpha}{2g}.

放物運動の水平落下時間の導出

y=-\frac{1}{2}gt^2+v_0\sin\alpha\cdot t=0.
大きいほうの根をとり
t=\frac{-v_0\sin\alpha-\sqrt{v_0^2\sin^2\alpha}}{-g}=\frac{2v_0\sin\alpha}{g}.
※放物線の対称性より最高点到達時間の2倍

放物運動の水平到達距離の導出

x=v_0\cos\alpha\cdot t=v_0\cos\alpha\frac{2v_0\sin\alpha}{g}=\frac{2v_0^2\sin2\alpha}{g}.

速度比例抵抗一様重力場中の速度の導出

\ddot{x}+k\dot{x}=0,\ \ddot{y}+k\dot{y}+g=0,\ V_x:=\mathcal{L}[\dot{x}],\ V_y:=\mathcal{L}[\dot{y}].
sV_x-v_{0x}+kV_x=0,\\
V_x=\frac{v_{0x}}{s+k},\\
\dot{x}=v_{0x}e^{-kt}.
sV_y-v_{0y}+kV_y+\frac{g}{s}=0,\\
V_y=\frac{v_{0y}}{s+k}-\frac{g}{s(s+k)}=\frac{v_{0y}}{s+k}-\frac{g}{k}\left\{\frac{1}{s}-\frac{1}{s+k}\right\},\\
\dot{y}=v_{0y}e^{-kt}-\frac{g}{k}\left\{1-e^{-kt}\right\}=-\frac{g}{k}+\left\{v_{0y}+\frac{g}{k}\right\}e^{-kt}.

速度比例抵抗一様重力場中の位置の導出

X:=\mathcal{L}[x],\ Y:=\mathcal{L}[y].
X=\frac{V_x}{s}=\frac{v_{0x}}{s(s+k)}=\frac{v_{0x}}{k}\left\{\frac{1}{s}-\frac{1}{s+k}\right\},\\
x=\frac{v_{0x}}{k}\left\{1-e^{-kt}\right\}.
Y=\frac{V_y}{s}=\frac{v_{0y}}{s(s+k)}-\frac{g}{k}\left\{\frac{1}{s^2}-\frac{1}{s(s+k)}\right\}=\frac{v_{0y}}{k}\left\{\frac{1}{s}-\frac{1}{s+k}\right\}-\frac{g}{k}\left\{\frac{1}{s^2}-\frac{1}{k}\left\{\frac{1}{s}-\frac{1}{s+k}\right\}\right\},\\
y=\frac{v_{0y}}{k}\left\{1-e^{-kt}\right\}-\frac{g}{k}\left\{t-\frac{1}{k}\left\{1-e^{-kt}\right\}\right\}=-\frac{g}{k}t+\frac{1}{k}\left\{v_{0y}+\frac{g}{k}\right\}\left\{1-e^{-kt}\right\}.

速度比例抵抗一様重力場中の経路曲線の導出

x=\frac{v_{0x}}{k}\left\{1-e^{-kt}\right\},\\
1-e^{-kt}=\frac{k}{v_{0x}}x,\\
t=-\frac{1}{k}\ln\left(1-\frac{k}{v_{0x}}x\right).
y=-\frac{g}{k}t+\frac{1}{k}\left\{v_{0y}+\frac{g}{k}\right\}\left\{1-e^{-kt}\right\}=\frac{g}{k^2}\ln\left(1-\frac{k}{v_{0x}}x\right)+\frac{1}{v_{0x}}\left\{v_{0y}+\frac{g}{k}\right\}x.

速度比例抵抗一様重力場中の最高点到達時間の導出

\dot{y}=-\frac{g}{k}+\left\{v_{0y}+\frac{g}{k}\right\}e^{-kt}=0.
t=-\frac{1}{k}\ln\left(\frac{g/k}{v_{0y}+g/k}\right)=\frac{1}{k}\ln\left(\frac{kv_{0y}}{g}+1\right).

速度比例抵抗一様重力場中の最高点高さの導出

y=-\frac{g}{k}t+\frac{1}{k}\left\{v_{0y}+\frac{g}{k}\right\}\left\{1-e^{-kt}\right\}=-\frac{g}{k^2}\ln\left(\frac{kv_{0y}}{g}+1\right)+\frac{1}{k}\left\{v_{0y}+\frac{g}{k}\right\}\left\{1-\frac{1}{\frac{kv_{0y}}{g}+1}\right\}\\
=-\frac{g}{k^2}\ln\left(\frac{kv_{0y}}{g}+1\right)+\frac{1}{k}\left\{v_{0y}+\frac{g}{k}\right\}\left\{1-\frac{g}{k}\frac{1}{v_{0y}+\frac{g}{k}}\right\}=-\frac{g}{k^2}\ln\left(\frac{kv_{0y}}{g}+1\right)+\frac{v_{0y}}{k}.

電磁気学

テクニック・知識

公式 解説
\omega=2\pi\left\{1-\cos\theta\right\}=2\pi\left\{1-\frac{x}{\sqrt{x^2+a^2}}\right\} 円板が見込む立体角 全球の立体角は4\piであり,円板中心軸上点電荷qから円板を通る電気力線は\frac{q}{\varepsilon_0}\frac{\omega}{4\pi}
f=\frac{1}{2}\varepsilon E^2=\frac{1}{2}\frac{D^2}{\varepsilon}=\frac{1}{2}ED Maxwellの応力

導出

直線電荷の電場

z軸に長さlの線密度\lambda電荷
\mathbf{r}=\rho\mathbf{e}_\rho+z\mathbf{e}_z\\
\mathbf{z}'=z'\mathbf{e}'_z=z'\mathbf{e}_z
\mathbf{E}(\mathbf{r})=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\displaystyle\int_{-\frac{l}{2}}^{\frac{l}{2}}\frac{\lambda\mathrm{d}z'\left\{\mathbf{r}-\mathbf{z}'\right\}}{\left|\mathbf{r}-\mathbf{z}'\right|^3}\\
=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\displaystyle\int_{-\frac{l}{2}}^{\frac{l}{2}}\frac{\lambda\mathrm{d}z'\left\{\rho\mathbf{e}_\rho+\left\{z-z'\right\}\mathbf{e}_z\right\}}{\left(\rho^2+\left(z-z'\right)^2\right)^{\frac{3}{2}}}
E_\rho(\mathbf{r})=\mathbf{E}(\mathbf{r})\cdot\mathbf{e}_\rho=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\displaystyle\int_{-\frac{l}{2}}^{\frac{l}{2}}\frac{\lambda\mathrm{d}z'\rho}{\left(\rho^2+\left(z-z'\right)^2\right)^{\frac{3}{2}}}\\
E_z(\mathbf{r})=\mathbf{E}(\mathbf{r})\cdot\mathbf{e}_z=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\displaystyle\int_{-\frac{l}{2}}^{\frac{l}{2}}\frac{\lambda\mathrm{d}z'\left\{z-z'\right\}}{\left(\rho^2+\left(z-z'\right)^2\right)^{\frac{3}{2}}}
\frac{z-z'}{\rho}=\tan t,\ \mathrm{d}z'=-\rho\frac{\mathrm{d}t}{\cos^2t}\\
\cos t=\frac{1}{\sqrt{1+\tan^2t}},\ \sin t=\frac{\tan t}{\sqrt{1+\tan^2t}}

円筒電荷の電場

z軸に半径a,長さlの面密度\sigma電荷
対称性より偏角に依存しないため観測点の偏角0とする.
\mathbf{r}=\rho\mathbf{e}_\rho+z\mathbf{e}_z\\
\mathbf{z}'=a\mathbf{e}'_\rho+z'\mathbf{e}'_z=a\mathbf{e}'_\rho+z'\mathbf{e}_z
\mathbf{E}(\mathbf{r})=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\displaystyle\int_{0}^{2\pi}\displaystyle\int_{-\frac{l}{2}}^{\frac{l}{2}}\frac{\sigma\mathrm{d}z'\mathrm{d}\phi'\left\{\mathbf{r}-\mathbf{z}'\right\}}{\left|\mathbf{r}-\mathbf{z}'\right|^3}\\
=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}v\displaystyle\int_{-\frac{l}{2}}^{\frac{l}{2}}\frac{\sigma\mathrm{d}z'\mathrm{d}\phi'\left\{\rho\mathbf{e}_\rho-a\mathbf{e}'_\rho+\left\{z-z'\right\}\mathbf{e}_z\right\}}{\left(a^2+\rho^2-2a\rho\cos\phi'+\left(z-z'\right)^2\right)^{\frac{3}{2}}}
E_\rho(\mathbf{r})=\mathbf{E}(\mathbf{r})\cdot\mathbf{e}_\rho=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\displaystyle\int_{0}^{2\pi}\displaystyle\int_{-\frac{l}{2}}^{\frac{l}{2}}\frac{\sigma\mathrm{d}z'\mathrm{d}\phi'\left\{\rho-a\cos\phi'\right\}}{\left(a^2+\rho^2-2a\rho\cos\phi'+\left(z-z'\right)^2\right)^{\frac{3}{2}}}\\
E_\phi(\mathbf{r})=\mathbf{E}(\mathbf{r})\cdot\mathbf{e}_\phi=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\displaystyle\int_{0}^{2\pi}\displaystyle\int_{-\frac{l}{2}}^{\frac{l}{2}}\frac{\sigma\mathrm{d}z'\mathrm{d}\phi'\left\{z-z'\right\}}{\left(a^2+\rho^2-2a\rho\cos\phi'+\left(z-z'\right)^2\right)^{\frac{3}{2}}}

平面電荷の電場
平板電荷の電場
球殻電荷の電場
直線電流の磁場
円柱電流の磁場
平面電流の磁場
平板電流の磁場
環状電流の磁場
回転荷電球殻の磁場
回転荷電球の磁場
円筒ソレノイドの磁場
環状ソレノイドの磁場

熱力学

後藤憲一必修問題

\def\ou#1#2#3{\overset{#2}{\underset{#3}{#1}}}\def\os#1#2{\overset{#2}{#1}}\def\diff{\mathrm{d}}\def\biff{\mathrm{b}}\def\D{\mathrm{D}}\def\B{\mathrm{B}}\def\p{\mathrm{p}}\def\pu#1{\underset{#1}{\mathrm{p}}}\def\p{\mathrm{p}}\def\qu#1{\underset{#1}{\mathrm{q}}}\def\G#1#2{\overset{#1}{\underset{#2}{\Gamma}}}\def\abs#1{\left\lvert#1\right\rvert}\def\bra#1{\mathinner{\left\langle{#1}\right|}}
\def\ket#1{\mathinner{\left|{#1}\right\rangle}}
\def\braket#1#2{\mathinner{\left\langle{#1}\middle|#2\right\rangle}}\def\bbra#1{\mathinner{\left\langle\!\left\langle{#1}\right|\right.}}
\def\kket#1{\mathinner{\left.\left|{#1}\right\rangle\!\right\rangle}}
\def\bbrakket#1#2{\mathinner{\left\langle\!\left\langle{#1}\middle|#2\right\rangle\!\right\rangle}}\def\l{<}
は必修,デフォルトは必修の知識で解けるが編入試験水準超過または問題文の導入による補助知識によって解ける,灰色編入試験範囲外と実際に解いて独断したものである.
なるべく勉強時間を物理学にかけたくない場合,必修の問題を解くことをお勧めする.
各章,各セクションの見出しは問題の数であり,丸括弧は必修の数である.
力学では4章,5章,電磁気学では2章,5章,9章,11章,12章,13章は範囲外とした.力学の1章は気が向いたらやります.

力学

第1章

§1.

未学習

§2.

未学習 注目:〔3〕で球座標での運動が学習できる

第2章 224問(内必修110問) 質点の力学

§3. 17問(内必修11問) 運動法則・保存則・保存力

自然座標,極座標における運動方程式は基底の定義を知れば覚えなくてよい.
(3.4)の横加速度は間違い

〔1〕
{1.1}
〔2〕 §13{4.3}より張力や拘束力は基本的に仕事しない
〔3〕 仕事の割合とは仕事率の意味
{3.1} 振動するが一番最初に速度が0になるのはという意味
速度は原点に向かっているため負
{3.2}
{3.3}
〔4〕 \frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}t}=v\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}x}は覚える
連鎖律である
速度の指数が負の場合,0を代入すると発散する
積分区間の上端の0がないのは間違い
{4.1} 不定積分でなく〔4〕のように積分区間[v_0,\ 0]の定積分で解いてもよい
微分方程式の解法の観点から不定積分のほうが一般に特殊解や積分量を求められるが定積分が使えるときは定積分のほうが早いことが多い
〔5〕 工率とは仕事率の意味
直線運動の場合,仕事率による力はF=\frac{P}{v}
抵抗力のかかる物体に対し一定の力や仕事率を与えたら速度は単調に増加し最終的に最大速度になる
つまりそのとき加速度は0である
これも積分区間[0,\ v]の定積分で解いてもよい
\lnの中身は絶対値であることに注意して絶対値を外し,また\ln a^{-1}=-\ln aによって正の値を返すように式変形するとよい
{5.1} 左辺の間違い
これも積分区間[0,\ \frac{v}{2}]の定積分で解いてもよい
\int\frac{\mathrm{d}x}{x^2+a^2}=\frac{1}{a}\arctan\frac{x}{a}+C
{5.2}
〔6〕 1次元的経路を通るということは1つの媒介変数で表されるということであり,例えばzx積分するにも互いに相関があり定数のように積分できない
保存力であり経路に依存しないため,簡単な原点を始点とする線分を経路に選べばいい
{6.1} 積分区間RQの間違い
F_y=ay^3F_y=ay^2の間違い
{6.2}
{6.3} 多変数関数における合成関数の微分であるが,全微分\mathrm{d}tで割ったとみてもかまわない
{6.4} 連鎖律\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}t}=v\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}x}を応用していることに注目
§4. 25問(内必修16問) 一様な重力の下での運動

この章の公式は覚えなくてよいが導けるようにする.(4.8)は\frac{1}{\cos^2\alpha}=1+\tan^2\alphaを用い二次方程式の解の公式を用いて導く.図4.2の\frac{v_0^2}{k}\frac{v_x^0}{k}の間違い.(4.15)の-mgR_y-mg+R_yの間違い.
この章は解説の行間を埋めて勉強してもよいが式変形の目的を考えるとよい.

〔1〕
{1.1} 地上投射最大到達距離は\sin2\alphaが最大つまり\alpha=\frac{\pi}{4}1
{1.2} \sqrt{2gh}は力学的エネルギー保存則より
{1.3} 四次方程式は解けなくてよい
(a)第2辺を移項し両辺2乗してから代入するとよい
〔2〕 安全限界放物線は重解の条件であり,頂点で命中するということ
1+\cot^2\theta=\csc^2\thetaであるが,左辺が1より大きいので小さい根は負になり速度が虚数になるため大きい根を選ぶ
\sqrt{\csc^2\theta}は絶対値であるが0\leq\theta\leq\frac{\pi}{2}を考えているため\csc\theta\geq1であり正であるため外してよい
{2.1} \sin2\alpha=2\cos\alpha\sin\alpha
{2.2} 二次方程式の解の和は,\pmの部分は打ち消され,それ以外は2倍される
{2.3}
〔3〕 \cos\alpha\cos\beta-\sin\alpha\sin\beta=\cos(\alpha+\beta)
\sin\alpha\cos(\alpha+\beta)=\frac{\sin(2\alpha+\beta)-\sin\beta}{2}
脳筋微分極値でもよいが積和変換によって\alphaを1つの関数の引数にすれば,その関数の大小をみればよい
\frac{1-\sin\beta}{\cos^2\beta}=\frac{1-\sin\beta}{1-\sin^2\beta}=\frac{1-\sin\beta}{\{1+\sin\beta\}\{1-\sin\beta\}}=\frac{1}{1+\sin\beta}
\sin\alpha=\cos\alpha\tan\alpha=\frac{\tan\alpha}{\sqrt{1+\tan^2\alpha}}
{3.1}
初速は\frac{\sin(\beta-\alpha)}{\sin\beta}v_0の間違い
〔4〕 \ln\cos(\bullet)\cosの絶対値が1以下であるため逆数の\secに変形して-1倍する
\cos^2\alpha=\frac{1}{1+\tan^2\alpha}より\alpha=\arctan\betaと置けば\cos\arctan\beta=\frac{1}{\sqrt{1+\beta^2}}
問題としては位置による速度の変化を求めればいいため{4.1}のようにして最高点の高さを求めて(3)の計算を行えばいい
(1),(2)は難しい
{4.1} 積分区間[v_0,\ 0]の定積分で解いてもよい
{4.2} 積分区間[v_0,\ 0]の定積分で解いてもよい
{4.3} 抵抗は速度と反対方向に働くため速度が変わる毎に注意が必要
上昇積分区間[v_0,\ 0]降下積分区間[0,\ V]の定積分で解いてもよい
降下においてg-kv^2は加速度の-1倍であり加速度は負であるため対数の絶対値は外してよい
{4.4} 解説のような解き方は知らないので斉次な場合を変数分離法で解き定数変化法で非斉次な場合を解けばよい
1/2k+1\frac{1}{2k+1}の間違い
〔5〕 指数関数の展開e^x=\displaystyle\sum_{n=0}^\infty\frac{x^n}{n!},等比級数の展開\frac{1}{1-r}=\displaystyle\sum_{n=0}^\infty r^n
Lを求めるとき(c)の分母を近似した
難しい
{5.1}
{5.2} 対数関数の展開\ln(1-x)=-\displaystyle\sum_{n=1}^\infty\frac{x^n}{n}
{5.3} わたくしなら脳筋二次方程式の解の公式で求める
難しい
{5.4} 分母が0なので\infty
〔6〕 v^{-n-1}\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}\phi}=\frac{1}{-n}\frac{\mathrm{d}v^{-n}}{\mathrm{d}v}\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}\phi}=\frac{1}{-n}\frac{\mathrm{d}v^{-n}}{\mathrm{d}\phi}
定数変化法で解く
\tanh積分は指数関数表現で置換積分して解ける
\coshのn乗はI_nなどと置き,\cosh\phi=\frac{\mathrm{d}\sinh\phi}{\mathrm{d}\phi}\cosh^{n-1}\phiの部分積分により変形しI_nについて解き積分漸化式の形にする
{6.1} \cosh^2\phi-\sinh^2\phi=1より
\frac{1}{\cosh^2\phi}=1-\tanh^2\phi=1-\sin^2\theta=\cos^2\theta
{6.2} \rho=\abs{\frac{\mathrm{d}s}{\mathrm{d}\theta}}=-\frac{\mathrm{d}s}{\mathrm{d}t}\frac{\mathrm{d}t}{\mathrm{d}\theta}=-v\frac{\mathrm{d}t}{\mathrm{d}\theta}
{6.3}
{6.4}
§5. 28問(内必修16問) 振動
〔1〕 1回目の近似は\abs{\frac{x}{l_1}}\ll1という条件で平方根内の2次の項を落とし,1と微小量の和の累乗の近似を行った
運動方程式の復元項は糸と鉛直線がなす角がわからないため三角関数の直角三角形による定義を用いた
2回目の近似は第1因子からl_1-l,第2因子からl_1=\frac{a}{\sin\alpha}を使って\cos\alphaを出しているが第3因子で-1乗の1と微小量の和の累乗の近似を行った
3回目の近似は2次の項を落とした
単振動の運動方程式\ddot{x}=-\omega_0^2x
{1.1}
{1.2} 弾性率とは,ばね定数とは異なりひずみに対する比例定数なので元の長さで割る
\frac{\mathrm{DP}}{\mathrm{BP}}\frac{1}{2}\left(1-\frac{3\sqrt{3}x}{4a}\right)の間違い
よって
F=-\left\{\frac{\lambda}{l}+\frac{2\lambda'}{l'}-\frac{3\sqrt{3}\lambda'}{4a}\right\}x,\\T=2\pi\sqrt{m\left/\left\{\frac{\lambda}{l}+\frac{2\lambda'}{l'}-\frac{3\sqrt{3}\lambda'}{4a}\right\}\right.}
〔2〕 伸びたときだけというのは自然長からという意味
B'を中心とした振動をするがBから上は復元力がかからないため鉛直投射になる
t_3は放物線の対称性よりAからBまでの落下時間を2倍すればよい
B'つまり釣り合いの位置からの変位であるため重力の項はない
t_1はB'CB',t_2はB'BとBB',t_3はBABと往復するのにかかる時間である
{2.1} フックの法則に従う運動範囲でないと単振動しない
{2.2} 鉛直振動は釣り合いの位置からの変位を考えているため2つの復元力だけでよい
水平振動の復元力は三角関数の直角三角形の定義とみればいい
〔3〕 微小振動の理論より\left.\frac{\partial^2U}{\partial x\partial x}\right\rvert_{x=x_0}つまりU''(x_0)を復元係数つまりばね定数とみれば計算しなくてよい(振幅はばねの位置エネルギーを考え,運動エネルギーが0のときの\xi)
x_0周りのテイラー展開によって近似した
1次の項は平衡点つまり微分が0なので0
{3.1} (1)は言い換えると無限遠で運動エネルギーを持たない条件であり無限遠のポテンシャルエネルギーは0なので力学エネルギーが負であることが条件
ポテンシャルのグラフは1階微分と2階微分により極値と凹凸を求める
x-x_2,\ Eは負であることに注意
積分X=(x-x_1)(x_2-x)とするとx\mathrm{d}x=-\frac{1}{2}\mathrm{d}X+\frac{x_1+x_2}{2}\mathrm{d}xと置換し,第1項は積分区間の置換から明らかに0,第2項はX=-\left(x-\frac{x_1+x_2}{2}\right)^2+\left(\frac{x_2-x_1}{2}\right)^2と変形して\arcsinになる積分公式を使う
{3.2}
{3.3}
〔4〕
{4.1}
{4.2} 畳み込み(質量あたりの位置)
{4.3} 線形性である
〔5〕
{5.1}
{5.2}
{5.3}
〔6〕 畳み込みで解け
x(t)=\int_0^t\frac{1}{m\omega_0}\sin\omega_0(t-\tau)F(\tau)\mathrm{d}\tau
{6.1} 畳み込みで解け
積和の公式は加法定理から
T\l tのときは(ii)の途中式を\lbrack\cdots\rbrack^T_0に変えて計算すればよい
{6.2} 畳み込みで解け
〔7〕
{7.1}
〔8〕 不減衰変位入力振動系である
m\ddot{x}+c\{\dot{x}-\dot{x}'\}+k\{x-x'\}=0c0
yのように釣り合いの位置からの変位を用いればよい
{8.1}
〔9〕
{9.1}
〔10〕
§6. 50問(内必修16問) 中心力
〔1〕 単位ベクトル\frac{\mathbf{r}}{r}=\frac{(x-x')\mathbf{e}_x+(y-y')\mathbf{e}_y+(z-z')\mathbf{e}_z}{\sqrt{(x-x')^2+(y-y')^2+(z-z')^2}}によって中心力はf(r)\frac{\mathbf{r}}{r}と表せ,その成分はF_x=f(r)\frac{\mathbf{r}}{r}\cdot\mathbf{e}_x=f(r)\frac{x-x'}{r}などとなる
{1.1} 積分区間の下端はポテンシャルが0になる無限遠点を考えればいい
引力は無限遠点が最大のポテンシャルであるため有限遠点では負となり斥力はその逆である
〔2〕 ニュートン重力のポアソン方程式\nabla^2\phi=4\pi G\rhoから考えるとよい
重力加速度の場は\mathbf{g}=-\nabla\phiであり球殻と同心の半径zの球の領域Vガウスの発散定理を用いて解くと,球外のときは\Delta M:=\int_\mathrm{V}\rho\mathrm{d}Vとしてg_z=-\frac{G\Delta M}{z^2}となるためF_z=mg_z=-\frac{Gm\Delta M}{z^2}となり,球内のときは領域内に質量がないため直ちに0
ポアソン方程式による解法は領域の境界面の法線方向成分しかわからないため法線方向を向かないような場合は注意が必要
{2.1}
〔3〕 中心力運動は平面運動になるため極座標系での運動方程式が使える
可動区間は運動エネルギーが0以上の区間である
{3.1}
{3.2} 二体問題の相対運動方程式を用いる
運動方程式積分したものは換算質量におけるエネルギー保存則になっている
解説の置換積分は難しいためu=\sqrt{a-r},\ \sqrt{\frac{1}{r}-\frac{1}{a}}などを推奨する
〔4〕 h:=r^2\dot\thetaであるが,これより\dot\theta=\frac{h}{r^2}と計算すればよい
\sin^2\theta=1-\cos^2\theta
{4.1}
{4.2} m\left\{\ddot{r}-r\dot\theta^2\right\}=f(r)raを入れ,円運動の角速度と速度の関係v_0=a\dot\thetaを用いればよい
{4.3}
{4.4} 中心力は\frac{\mathbf{r}}{r}=\mathbf{e}_rを向き(反発を正),抵抗力は-\frac{\dot{\mathbf{r}}}{v}を向く
速度の定義よりパラメータの時間微分と基底\mathbf{e}_r,\ r\mathbf{e}_\thetaの線形結合なので\dot{\mathbf{r}}=\dot{r}\mathbf{e}_r+\dot{\theta}r\mathbf{e}_\thetaとなり,その絶対値はv=\sqrt{\dot{r}^2+r^2\dot{\theta}^2}で得る
h=r^2\dot\thetaは保存されないため偏角方向の運動方程式も必要でありそれぞれの方向の運動方程式はベクトルの運動方程式の両辺をそれぞれの基底と内積をとって得る
{4.5}
{4.6}
{4.7} 八の字になる
〔5〕
〔6〕
{6.1}
〔7〕
{7.1}
{7.2}
〔8〕 近似的に球対称であるため半径xの球内の質量を中心に置いた中心力に近似的に等しい
{8.1}
〔9〕
{9.1}
〔10〕
{10.1} 不等式の等式は無限遠点で速度が0
{10.2}
{10.3}
{10.4}
{10.5}
〔11〕
{11.1}
{11.2}
{11.3}
{11.4}
{11.5}
{11.6}
〔12〕
{12.1}
{12.2}
{12.3}
〔13〕
{13.1}
{13.2}
〔14〕
{14.1}
〔15〕
{15.1}
{15.2}
§7. 43問(内必修19問) 束縛運動
〔1〕
{1.1}
〔2〕 束縛領域は円板
{2.1} 束縛領域は円周
{2.2} 反力が0のときの運動方程式と力学的エネルギーの保存則の連立方程式で離れるときのv_1^2\cos\theta_1を求める
離れる位置を原点として中心の座標を求め,放物運動する質点の時間に対する座標の2式から時間を消去し座標を入れて解く
座標を入れてからなるべく簡単にしてv_1^2\cos\theta_1の解を入れてもいいがv_1^2\cos\theta_1の関係で片方を消去してから入れたほうが早い
二重混合は
\sqrt{2+\sqrt{3}}=\frac{\sqrt{4+2\sqrt{3}}}{\sqrt{2}}=\frac{\sqrt{(1+\sqrt{3})^2}}{\sqrt{2}}=\frac{1+\sqrt{3}}{\sqrt{2}}
{2.3}
{2.4}
〔3〕
{3.1}
{3.2} 糸は引っ張ると力点と固定点の間のすべての点で張力と反力が釣り合った状態になる
〔4〕
{4.1} 曲率半径\rho=\frac{(1+y'^2)^{\frac{3}{2}}}{y''}
法線方向運動方程式F_t=m\frac{v^2}{\rho}
{4.2} ポテンシャルはU=mg\frac{x^2}{4a}で停留点はx=0なのでばね定数はU''(0)=\frac{mg}{2a}T=2\pi\sqrt{\frac{m}{k}}=2\pi\sqrt{\frac{2a}{g}}
{4.3}
〔5〕
{5.1}
{5.2}
{5.3}
〔6〕
{6.1} 2階非斉次線形微分方程式
{6.2} おもろい
〔7〕
{7.1}
〔8〕
{8.1}
〔9〕 (1),(2)は鉛直及び水平方向に分解し三平方の定理を用いればよい
(3)の意味は{9.2}参照
{9.1} 読み物
{9.2} 読み物
{9.3} 読み物
〔10〕
{10.1}
〔11〕
{11.1}
{11.2}
〔12〕 円筒座標系でエネルギー保存則を立てるわけだが高さzについて計算するため,拘束条件r=z\tan\alphaと基準平面(xy面)における速度モーメント一定r^2\dot{\phi}=hによってzの式にする
拘束条件は\sqrt{r^2+z^2}\sin\alpha=r\sqrt{r^2+z^2}\cos\alpha=zより得られる
速度モーメント一定は抗力(重力の円錐垂直成分の負)の基準平面への射影が原点を向いているため,基準平面への射影は中心力による運動と考えることができる
hは初期のエネルギーの式によって計算できる
\dot{z}=0のときのzを求めて最下点の高さを求めるが初速度が水平方向のためz=z_0のときを含み,z-z_0で割った商を整式の除算の筆算などによって計算するとよい
{12.1} 拘束条件はz=ar^2
〔13〕
{13.1}
{13.2}
〔14〕
{14.1}
{14.2} \ln\abs{x+\sqrt{x^2+A}}積分で解いてもよい
積分区間s\in[0,\ 2\pi a]v\in[v_0,\ 0]の定積分で解いてもよい
答えはv_0=\sqrt{ag\sinh(4\pi\mu)}の間違い
{14.3} おそらく\mu=\tan\lambdaの間違い 整理は知らん
§8. 54問(内必修32問) 相対運動

(8.7b)第3項にドットがないのは間違い

〔1〕
{1.1}
〔2〕 解説の1/\cos\theta積分は§7. 〔14〕参照
普通に積分してもよいがどちらも0<\theta<\pi/2であることに注意
{2.1} \frac{\pi}{2}の値というより厳密には下側極限である
{2.2} (6.15)参照
{2.3}
{2.4}
〔3〕 座標もしくは時間はより簡単に
\begin{pmatrix}x'\\y'\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}a\\vt\end{pmatrix}
ととっても一般性を欠かない(このとき原点は回転軸上にとっているが,経路は回転軸を通るとは限らないのでx'は任意定数でおく必要がある)
また(x,\ y)x',\ y'に対する初期位相\alpha0となるように座標もしくは時間をとると簡単になり,回転行列を用いて
\begin{pmatrix}\cos\omega t&-\sin\omega t\\\sin\omega t&\cos\omega t\end{pmatrix}\begin{pmatrix}x'\\y'\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix}
とすると逆行列によって簡単に求めることができる(点が能動的に回転しているのではなく,座標変換によって受動的に回転しているため座標を時計回りに回転させるのは点を能動的に反時計回りに回転させる回転行列と同じである)
{3.1}
{3.2}
〔4〕
{4.1}
{4.2}
{4.3}
〔5〕
{5.1}
{5.2}
〔6〕
{6.1}
{6.2}
{6.3}
{6.4}
〔7〕
{7.1}
{7.2} (2)は\thetaの定義域が系の設定上[-\pi/2,\ \pi/2]でありf(\theta)はその定義域で外形をみる
まず定義域の境界の値,\cot0で定義できないため片側極限をそれぞれ求め,次にf(\theta)微分して傾きの正負をみるとよい
〔8〕
{8.1} (3.4)に間違いがあるので注意
{8.2} Coriolisの力は速度と角速度の外積方向に働く
〔9〕 zx微分して傾きを求め接線方向の力のつり合いでやってもよい
しかし微小振動におけるポテンシャルの2階微分のばね定数とのアナロジーを用いると周期は簡単に求まる
{9.1} 一般的に-\frac{\diff U}{\diff x}\diff x方向を正とする力
安定の場合,復元力とみなせる
中性とは等速運動をする状態
{9.2}
〔10〕 9のようにやってもよいが面倒
円の束縛運動は角による記述を狙うとよい
近似は加法定理を使ってから
{10.1} 小さい弧のほうにも条件によっては平衡点がある
{10.2} お洒落正弦定理おk
{10.3}
{10.4}
〔11〕 Coriolisの力は仕事をしない
{11.1}
{11.2}

飽きた

§9. 7問 荷電粒子の運動

Coulomb力とLorentz力がわかっていれば,「へー,一様磁場中の電荷って円運動するんだ」程度でいいんじゃないでしょうか

第3章 358問(内必修?問)

§10. 70問(内必修?問) 質点系の運動
〔1〕 2剛体には拘束条件があり,例えば斜面の頂点からの距離をそれぞれの座標とすると,その和は糸の長さで定数である
よって加速度は符号違いで等しくなる(どちらを正にしてもよい)
{1.1} 垂直抗力や摩擦力の作用点は剛体と接する面にあるが,その位置は静止状態や並進運動状態の場合,力のモーメントが釣り合う位置にある
この問題の場合,Tを大きくすると(mを大きくすると)垂直抗力と動摩擦力の作用点の位置はどんどんA点に近づき,重なると倒れる
そのためA点周りの力のモーメントの釣り合いの式に垂直抗力と動摩擦力は出てこない(動摩擦力のモーメントは常に0)
重力によるA点周りの力のモーメントは
(-b\mathbf{e}_x+a\mathbf{e}_y)\times(-Mg\sin\theta\mathbf{e}_x-Mg\cos\theta\mathbf{e}_y)
慣性力の作用点は重心
{1.2} エネルギー保存則
〔2〕 作用反作用によって板と人の間の内力は打ち消しあうため,それぞれの運動方程式を足した
{2.1} この場合,最終的に元の位置にもどっていればいいので途中,板は動いてよい
{2.2} 板は反対に動くので負になる
〔3〕 (1)難しいこと言っているがこの場合,エネルギーの保存則と等価である
(2)mg=2mg\frac{h}{h^2+a^2}でやった
(3)近似の仕方が違っても角周波数や周期は同じになる
定数項があるが普通の単振動の式でも平衡状態を基準としない位置を用いると定数項がでる
{3.1} 丁寧に計算した勢からは反感を買う近似
{3.2} 運動量保存則などといっているが水平方向の運動方程式を時間積分したとみてよい
{3.3} やっていることは全問と同じ
〔4〕 読み物
\dot{r}をかけて積分とあるがエネルギー保存則である
{4.1} 読み物
質量中心はb=\frac{aM+0m}{M+m}でそこに集まって運動したときの運動量は\{M+m\}v_1=mv_0+M0
{4.2} 解説と問題の端から静かに落とすというのが,AB逆なのは間違い
解説でいうAt=0v_1であるが質量中心系からみると\frac{v_1}{2}であるため角速度は最後のようになる
〔5〕 Rは内力なので質点系の運動方程式では相殺する
{5.1}
{5.2}
{5.3} 机からの抗力は外力である
〔6〕 読み物
\displaystyle_{k=0}^{n-1}r^k=\frac{1-r^n}{1-r}
{6.1}
{6.2}
{6.3}
§11. 17問(内必修?問)

未学習

§12. 70問(内必修?問)

未学習

§13. 51問(内必修?問)

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§14. 51問(内必修?問)

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§15. 62問(内必修?問))

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§16. 37問(内必修?問)

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電磁気学

第1章 67問(内必修41問) 静電界I:真空中の静電界

§1. 25問(内必修22問) 真空中の電荷分布による静電界
〔1〕 (2)は拡大係数行列を使うとランクが低いことが明らかで,行基本変形後,連立方程式に戻しq_2を任意定数と置いて解くとよい
{1.1} 張力の成分を含まないように糸に垂直な方向を考える
{1.2} 三角関数の三角比による定義を用いる
\cos三角関数の基本相互関係を用いればよい
{1.3} 符号に注意
〔2〕 距離xや電場は符号付としてもよい((1)は右向きの電解の強さを正にすると両電荷の中間では負になる)
(1)は位置によって電場の求め方が異なる
{2.1}
〔3〕 \mathbf{E}=\frac{1}{4\pi\varepsilon_0}\displaystyle\sum_{i=1}^n\frac{q_i}{r_i^3}\mathbf{r}_i
\mathbf{F}=q\mathbf{E}
\mathbf{r}_i:=(x-x_i,\ y-y_i,\ z-z_i)
r_i:=\abs{\mathbf{r}_i}
{3.1}
{3.2}
〔4〕 連続的電荷分布の電位は分布領域で積分すればよい
電場も求められる
{4.1}
{4.2}
{4.3} r_1,\ r_2の近似はA,Bから直線POに垂直に線を下ろしてできる直角三角形における三平方の定理
r_1=\sqrt{\left(r-\frac{d}{2}\cos\theta\right)^2+\left(\frac{d}{2}\sin\theta\right)^2}
r_2=\sqrt{\left(r+\frac{d}{2}\cos\theta\right)^2+\left(\frac{d}{2}\sin\theta\right)^2}
r\gg dとして導かれる
\ln(1-x)\approx-x
〔5〕
{5.1}
{5.2}
〔6〕
{6.1} 読み物
{6.2} よくわからん
〔7〕
{7.1} 四極子の場合,2次近似までしないと0になる
〔8〕
{8.1}
〔9〕
〔10〕
§2. 42問(内必修19問) 電気力線とGaussの定理
〔11〕 閉曲面は電気力線が斜めに交わらないように柱状のものを考える
{11.1}
{11.2} 静電状態では,導体内部の電場,電位差は0である
もし存在するなら直ちに電荷が流れる
中間の電場が\sigma_2'から出るものを考えていないのは間違い
〔12〕
{12.1}
{12.2}
〔13〕 閉曲面は電気力線が斜めに交わらないように円筒状のものを考える
{13.1}
〔14〕
{14.1}
{14.2}
{14.3} 接地すると導体の電位が0になる
〔15〕
〔16〕
{16.1}
{16.2}
{16.3}
{16.4}
〔17〕 読み物
{17.1}
{17.2} 薄肉の圧力と同じ求め方
〔18〕 全球との立体角の比\frac{\omega}{4\pi}
{18.1}
{18.2}
{18.3}
〔19〕
{19.1}
〔20〕
{20.1}
{20.2}
〔21〕
{21.1}
{21.2}
〔22〕
{22.1}
{22.2}
〔23〕
〔24〕
{24.1}
〔25〕
{25.1}
〔26〕

第3章 87問(内必修?問)

§1. 57問(内必修?問)

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§2. 28問(内必修?問)

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§3. 2問(内必修?問)

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第4章 124問(内必修?問)

§1. 55問(内必修?問)

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§2. 15問(内必修?問)

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§3. 54問(内必修?問)

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第6章 79問(内必修?問)

§1. 45問(内必修?問)

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§2. 34問(内必修?問)

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第7章

§1.

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§2.

未学習

§3.

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第8章

§1.

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§2.

未学習

§3.

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§4.

未学習

§5.

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第10章

§1.

未学習

§2.

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§3.

未学習

高専生のための解析力学

※pc推奨
解析力学とは質点・質点系・剛体の力学にとどまらず電磁気学相対性理論量子論とほとんどの現代物理学の根幹をなす,すなわち物理の常識である.そんな解析力学は物理学者のみならずエンジニアにも好まれる大変便利なツールという一面を持つ.エンジニアにとって具体的にどのような場面で使われるかというと剛体の運動方程式を導くときと,振動系の固有振動数運動方程式,その解を導くときに使われる.なぜ好まれるのかというと,系が複雑でも極めて機械的に解くことができるからである.エンジニアにとって興味があるのは物理現象ではなく作るものの力学的な量でありそれを求めるためにケースバイケースで考えるのは効率が悪い.これを高専生が学んだら将来エンジニアになってからだけでなく試験や実験で活用でき学ぶ価値がありそうなのでこの記事を書こうと思うに至った.今回扱うのは解析力学の中でもラグランジュ形式とよばれるものである.理論的な説明でわからなくてもいいのでとりあえず読み進め,豊富な具体例で理解することをお勧めする.

ラグランジアン

系の運動エネルギーTと系の位置エネルギーUに対し
L:= T-U
と定義される量をラグランジアンという.これが何を意味するのかはナンセンスな問いである.僕もわからないしこれに物理的もしくは幾何的意味を与える重要な理論など存在しないと思う.ただこれを使っていろいろやるだけである.「系の」とつけたが例えば複数の物体の系のエネルギーはすべての物体のエネルギーを足したものになる.物体が複数ある系は運動方程式から議論を始めると物体の数だけ(回転するならそれよりも)方程式を立てなければならず効率が悪い.そこで系の全エネルギーまたそこから作られるラグランジアンから議論を始めると一つで済むので大変好ましい.ラグランジアンとは系の情報の親玉なのである.さてT,\ Uの覚えるべき具体例は
運動エネルギーU\\
\frac12m\dot x^2\ 並進運動のエネルギー\\
\frac12J\dot \theta^2\ 回転運動のエネルギー\\
位置エネルギーT\\
mgx\ 一様重力場のエネルギー\\
\frac12kx^2\ ばねのエネルギー
の以上4つである.文字の上の点は時間の1階微分を表す.運動エネルギーは3次元的に運動するのであれば
\frac12m\{\dot x^2+\dot y^2+\dot z^2\}
のようにあらわされる.回転運動のエネルギーはより一般的には慣性モーメントJは行列で与えられ,回転角\thetaも列や行で与えられるが高専の範囲ではどちらも一成分で与えられるように値をとるのが普通である.一様重力場のエネルギー以外は2乗になっており位置の正負の方向を考えなくてよくなっている.位置エネルギーはほかにも
-G\frac{mM}r\ 万有引力のエネルギー\\
 -\frac1{4\pi\varepsilon_0}\frac{qQ}r\ 静電気のエネルギー
などがある.剛体の問題で重力を加味する場合,万有引力ではなく一様重力場を使って近似するのが普通である.

オイラーラグランジュ方程式

拘束条件・非保存力・強制力なし

\frac{\partial L}{\partial q_i}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_i}=0
q_iは一般位置といい,具体的には位置x,\ y,\ zや回転角\thetaである.これがどう導かれるかはエンジニアにとっては心底どうでもいいことである.ここで注意したいのは,q_i\dot q_iは別の変数と考えて計算することである.例えばある系のラグランジアンLがありx,\ y,\ \theta,\ \dot x,\ \dot y,\ \dot\thetaを変数に含むならq_ixなどに置き換えてオイラーラグランジュ方程式を3本作ることができる.普通一般位置が位置であるときオイラーラグランジュ方程式ニュートン運動方程式になり,回転角のときはオイラー運動方程式になる.何がうれしいか,位置であろうが回転角であろうがラグランジアンを用いると方程式の形が同じなのである.例えば直交座標系ではなく,極座標系を用いても同じ形になるのだ.

拘束条件・非保存力・強制力あり

\underbrace{\frac{\partial L}{\partial q_i}}_{保存力}\underbrace{-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_i}}_{慣性力}+\underbrace{{\displaystyle\sum_a}\lambda_a\frac{\partial C_a}{\partial q_i}}_{拘束力}+\underbrace{D_i}_{非保存力}+\underbrace{F_i}_{強制力}=0
拘束条件とは式中のC_aのことであり一般位置同士の関係である.例えば円柱が静止摩擦力により滑らず坂を転がるときx=R\thetaという関係があるがC_1:=x-R\theta=0としたものである.系の拘束条件はいくつあってもいいが高専のレベルならせいぜい1, 2個である.\lambda_aは未定乗数とよばれるものであり,拘束条件の数だけあり,一般位置の数のオイラーラグランジュ方程式と拘束条件C_a=0の連立によって求められるもしくは消去されるものである.この作業は手間がかかるので例えば先ほどの円柱の例だとx=R\theta\theta=\frac xRラグランジアンに代入してできるだけラグランジアンに含まれる,求めたい方程式の変数以外の変数を減らして計算した方が早いことが多い.ここだけはどうしてもケースバイケースであるため消去するか残すかの判断がいる.ちなみに式の3項目は糸が剛体を引っ張ったり,円柱が静止摩擦力により滑らずに転がるときの張力や静止摩擦力,つまり拘束力になっており解析力学では未定乗数を求めたり消去する操作や,拘束条件をラグランジアンに代入する操作により拘束力を考えなくてよいようになっていて大変好ましい.2つの変数が比例の関係にあるような拘束条件の場合,簡単そうな片方を選びオイラーラグランジュ方程式を求め両辺比例定数倍すれば他も導かれる.
D_iは非保存力であり,非保存力とは力学的エネルギー保存の法則を満たさないような力であり代表的なものに動摩擦力がある.他にも流体中の剛体にかかる粘性抗力と圧力抗力がある.振動における減衰項もこれにあたる.ここでいう拘束力や非保存力,強制力の「力」は一般力という意味での「力」であり,一般力とは具体的には力や力のモーメント,トルクのことである.普通,一般位置が位置のときのオイラーラグランジュ方程式の一般力は力であり,回転角のときの一般力は力のモーメントやトルクになる.D_iは一般位置q_iの正の方向を正とし剛体が一般位置の正の方向に運動している場合負になることがほとんどである.
F_iは強制力であり,モーターや人の手などによって強制的にかかる一般力のことである.D_iと同様一般位置q_iの正の方向を正とする.D_iは主に熱へのエネルギー散逸,F_iは系へのエネルギー供給によるものである.本来解析力学は保存力(重力や電磁気力)のみによる系を扱うものであるが剛体の問題ではそれ以外の力がかかることがあるため非保存力や強制力の項を加えなけらばならない.

剛体問題の運動方程式の求め方

  1. 系のラグランジアンを求める
  2. 拘束条件を求める
  3. 比例拘束条件か吟味する
  4. ラグランジアンの変数の消去を試みる
  5. 非保存力・強制力を求める
  6. 求めたい一般位置のオイラーラグランジュ方程式を求める
  7. 未定乗数を消去する

この方針で膨大な数の剛体力学における物理モデルの方程式を導くことができる.

放物運動

f:id:ubeyuto:20210518233859j:plain:h200
L=\frac12m\{\dot x^2+\dot y^2\}-mgy
拘束条件なし
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial x}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x}=-m\ddot x=0\\
\frac{\partial L}{\partial y}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot y}=-mg-m\ddot y=0

物理モデル1

f:id:ubeyuto:20210518233936j:plain:h200
L=\frac12m\dot x^2+\frac12J\dot\theta^2+mgx
C=x-R\theta
x\propto\theta
L=\frac12\{mR^2+J\}\dot \theta^2+mgR\theta
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial \theta}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot \theta}=mgR-\{mR^2+J\}\ddot \theta=0

物理モデル2

f:id:ubeyuto:20210518233955j:plain:h200
L=\frac12m_1\dot x_1^2+\frac12m_2\dot x_2^2+\frac12J\dot\theta^2-m_1gx_1\sin\alpha+m_2gx_2
C_1=x_1-R\theta\\
C_2=x_2-\{R+r\}\theta
x_1\propto\theta\\
x_2\propto\theta
L=\frac12\{m_1R^2+m_2(R+r)^2+J\}\dot\theta^2+\{-m_1R\sin\alpha+m_2\{R+r\}\}g\theta
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial \theta}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot \theta}=\{-m_1R\sin\alpha+m_2\{R+r\}\}g-\{m_1R^2+m_2(R+r)^2+J\}\ddot\theta=0

物理モデル3

f:id:ubeyuto:20210518234012j:plain:h200
L=\frac12m_1\dot x_1^2+\frac12m_2\dot x_2^2+\frac12J\dot\theta^2-m_1gx_1+m_2gx_2
C_1=x_1-r\theta\\
C_2=x_2-R\theta
x_1\propto\theta\\
x_2\propto\theta
L=\frac12\{m_1r^2+m_2R^2+J\}\dot\theta^2+\{-m_1r+m_2R\}g\theta
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial \theta}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot \theta}=\{-m_1r+m_2R\}g-\{m_1r^2+m_2R^2+J\}\ddot\theta=0

単振子

f:id:ubeyuto:20210519132530j:plain:h200
ダメなやり方
L=\frac12m\{\dot x^2+\dot y^2\}+mgy
C=x^2+y^2-l^2
未定乗数を残す
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial x}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x}+\lambda\frac{\partial C}{\partial x}=-m\ddot x+2\lambda x=0\\
\frac{\partial L}{\partial y}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot y}=mg-m\ddot y+2\lambda y=0
\lambdaを消去し位置に拘束条件の変形を入れることによって得られるがこのやり方は賢くないので省略する.振子の問題はまず位置でラグランジアンを求めてから回転角へ変数変換してオイラー運動方程式を求めるやり方が賢い.
いいやり方
x=l\sin\theta\\
y=l\cos\theta\\
\dot x=l\cos\theta\dot\theta\\
\dot y=-l\sin\theta\dot\theta
L=\frac12ml^2\dot\theta^2+mgl\cos\theta
拘束条件なし
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial\theta}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot\theta}=-mgl\sin\theta-ml^2\ddot\theta=0

二重振子

f:id:ubeyuto:20210519132546j:plain:h200
L=\frac12m_1\{\dot x_1^2+\dot y_1^2\}+\frac12m_2\{\dot x_2^2+\dot y_2^2\}+m_1gy_1+m_2gy_2
x_1=l_1\sin\theta_1\\
y_1=l_1\cos\theta_1,\\
x_2=l_1\sin\theta_1+l_2\sin\theta_2\\
y_2=l_1\cos\theta_1+l_2\cos\theta_2\\
\dot x_1=l_1\cos\theta_1\dot\theta_1\\
\dot y_1=-l_1\sin\theta_1\dot\theta_1\\
\dot x_2=l_1\cos\theta_1\dot\theta_1+l_2\cos\theta_2\dot\theta_2\\
\dot y_2=-l_1\sin\theta_1\dot\theta_1-l_2\sin\theta_2\dot\theta_2
L=\frac12\{m_1+m_2\}l_1^2\dot\theta_1^2+\frac12m_2l_2^2\dot\theta_2^2+m_2l_1l_2\dot\theta_1\dot\theta_2\cos(\theta_1-\theta_2)\\+\{m_1+m_2\}gl_1\cos\theta_1+m_2gl_2\cos\theta_2
拘束条件なし
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial\theta_1}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot\theta_1}\\=-m_2l_1l_2\dot\theta_2^2\sin(\theta_1-\theta_2)-\{m_1+m_2\}gl_1\sin\theta_1\\-\{m_1+m_2\}l_1^2\ddot\theta_1-m_2l_1l_2\ddot\theta_2\cos(\theta_1-\theta_2)=0\\
\frac{\partial L}{\partial\theta_2}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot\theta_2}\\=m_2l_1l_2\dot\theta_1^2\sin(\theta_1-\theta_2)-m_2gl_2\sin\theta_2\\-m_2l_1l_2\ddot\theta_1\cos(\theta_1-\theta_2)-m_2l_2^2\ddot\theta_2=0

水平ばね振子

f:id:ubeyuto:20210519134529j:plain:h200
L=\frac12m\dot x^2-\frac12kx^2
拘束条件なし
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial x}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x}=-kx-m\ddot x=0

垂直ばね振子

f:id:ubeyuto:20210519134548j:plain:h200
L=\frac12m\dot x^2-\frac12kx^2+mgx
拘束条件なし
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial x}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x}=-kx+mg-m\ddot x=0

斜方ばね振子

f:id:ubeyuto:20210519134602j:plain:h200
L=\frac12m\dot x^2-\frac12kx^2+mgx\sin\alpha
拘束条件なし
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial x}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x}=-kx+mg\sin\alpha-m\ddot x=0

2原子分子振動子

f:id:ubeyuto:20210519133227j:plain:h200
L=\frac12m_1\dot x_1^2+\frac12m_2\dot x_2^2-\frac12k(x_1-x_2)^2
拘束条件なし
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial x_1}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x_1}=-k\{x_1-x_2\}-m\ddot x_1=0\\
\frac{\partial L}{\partial x_2}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x_2}=-k\{x_2-x_1\}-m\ddot x_2=0

2体連成振動子

f:id:ubeyuto:20210519133245j:plain:h200
L=\frac12m_1\dot x_1^2+\frac12m_2\dot x_2^2-\frac12k_1x_1^2-\frac12k_2(x_1-x_2)^2-\frac12k_3x_2^2
拘束条件なし
非保存力・強制力なし
\frac{\partial L}{\partial x_1}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x_1}=-\{k_1+k_2\}x_1+k_2x_2-m\ddot x_1=0\\
\frac{\partial L}{\partial x_2}-\frac{\mathrm d}{\mathrm dt}\frac{\partial L}{\partial \dot x_2}=-\{k_3+k_2\}x_2+k_2x_1-m\ddot x_2=0

2階線形多自由度振動系(書き途中)

剛体力学の運動方程式を導く究極理論を得たわけだが家に帰るまでが遠足であるように運動方程式を立て解を求めるまでが力学である.解を求める操作は解析力学の役割ではない.微分方程式を解くのはフーリエラプラス解析やグリーン関数などの役割である.しかし解析力学によって多少は楽に解けるようになる系が知られている.それは2階線形多自由度振動系である.これはかなり重要な系で前節の例のほとんどはこの系の一種である.
2階線形多自由度振動系とは運動方程式
\boldsymbol M\ddot{\boldsymbol q}+\boldsymbol C\dot{\boldsymbol q}+\boldsymbol K\boldsymbol q=\boldsymbol f
\boldsymbol qの2階線形微分方程式で表される系である.自由度とは要するに一般位置の数である.\boldsymbol qは一般位置の列であり,具体的には自由度をnとすると
\boldsymbol q=
\begin{pmatrix}
q_1\\
q_2\\
\vdots\\
q_n
\end{pmatrix}
と表すことができる.

各成分は平衡状態(すべての位置が釣り合っていて系が静止している状態)のときの一般位置を0としたものであり,どちらかというと平衡状態からの「変位」である.\boldsymbol Mは慣性行列とよばれるものであり成分は慣性係数とよび,質量や慣性モーメントの意味を持つ.\boldsymbol Kは剛性行列とよばれるものであり成分は復元係数とよび,ばね定数や回転ばね定数の意味を持つ.\boldsymbol Cは減衰行列とよばれるものであり成分は減衰係数とよぶ.\boldsymbol fは強制力の列である.\boldsymbol M,\ \boldsymbol K,\ \boldsymbol Cn\times nの正方行列であり,\boldsymbol f,\ \boldsymbol q,\ またその微分はn行の列である.
2階線形多自由度振動系の運動方程式オイラー=ラグランジュ方程式に対応した形に式変形すると
\underbrace{-\boldsymbol K\boldsymbol q}_{保存力}\underbrace{-\boldsymbol M\ddot{\boldsymbol q}}_{慣性力}\underbrace{-\boldsymbol C\dot{\boldsymbol q}
}_{非保存力}+\underbrace{\boldsymbol f}_{強制力}=0
となる.符号までブレースがかかっていることに注意されたい.1自由度系では3つの行列は0以上の実数になるが慣性力,非保存力,保存力がそれぞれ「加速度」,「速度」,「変位」に対して反対に加わるということである.普通,拘束条件はないものとする.非保存力・強制力の有無で系の名前がついている.

振動系 非保存力なし:不減衰振動系 非保存力あり:減衰振動系
強制力なし:自由振動系 不減衰自由振動系 減衰自由振動系
強制力あり:強制振動系 不減衰強制振動系 減衰強制振動系

高専の範囲だと1自由度系なら4つの場合すべてやるかもしれないが多自由度なら不減衰自由振動系までだろう.需要に応じて加えるが強制振動系は現時点扱わない.
ラグランジアン
L=\frac12\dot{\boldsymbol q}^\top\boldsymbol M\dot{\boldsymbol q}-\frac12\boldsymbol q^\top\boldsymbol K\boldsymbol q
である.\topは転置を意味するが解を求める際運動方程式を導く作業を飛ばすので行列の微分ができなくてもよい.「多少は楽」といったが多自由度系において\boldsymbol M,\ \boldsymbol Kを求めるとき運動方程式から出発するとすべての運動方程式を導いてから行列で表せるように係数を考えなくてはいけないが,ラグランジアンから出発するとそれ一つから考えることができるので効率がいいということである.では1自由度系に恩恵はあるかといわれたらどうであろうか.しかし不減衰自由振動系において多自由度系と統一的かつ機械的な解法を提供する.
まず1自由度系から紹介する.解析力学は関係ないが2階線形1自由度自由振動系の解のまとめとして使ってほしい.
高専生にとって有益な情報は多自由度不減衰振動系にあるのでそこまで読み飛ばしても構わない

1自由度系の解

不減衰自由振動系

ラグランジアン
L=\frac12\dot xm\dot x-\frac12xkx
固有角振動数
k-\omega^2m=0\rightarrow\omega=\sqrt{\frac km}
特殊解(初期位置:x_0,\ 初期速度:v_0)
x=x_0\cos\omega t+\frac{v_0}\omega\sin\omega t=X\cos(\omega t-\phi)=X\sin(\omega t+\psi)\\
X=\sqrt{x_0^2+\left(\frac{v_0}{\omega}\right)^2}\\
\phi=\arctan\frac{v_0}{\omega x_0}\\
\psi=\arctan\frac{\omega x_0}{v_0}

減衰自由振動系

ラグランジアン
L=\frac12\dot xm\dot x-\frac12xkx
減衰係数
c
減衰比
\zeta=\frac c{2\sqrt{mk}}
不減衰固有角振動数
k-\omega^2m=0\rightarrow\omega=\sqrt{\frac km}

特殊解(初期位置:x_0,\ 初期速度:v_0)

不足減衰(0\leq\zeta<1)
減衰固有角振動数
\omega_d=\omega\sqrt{1-\zeta^2}
x=\left\{x_0\cos\omega_d t+\frac{v_0+x_0\zeta\omega}{\omega_d}\sin\omega_d t\right\}e^{-\zeta\omega t}=X\cos(\omega t-\phi)e^{-\zeta\omega t}=X\sin(\omega t+\psi)e^{-\zeta\omega t}\\
X=\sqrt{x_0^2+\left(\frac{v_0+x_0\zeta\omega}{\omega_d}\right)^2}\\
\phi=\arctan\frac{v_0+x_0\zeta\omega}{x_0\omega_d}\\
\psi=\arctan\frac{x_0\omega_d}{v_0+x_0\zeta\omega}

臨界減衰(\zeta=1)
x=\{x_0+\{v_0+x_0\omega\}t\}e^{-\omega t}

過減衰(\zeta>1)
x=\left\{\frac{x_0}2+\frac{x_0\zeta}{2\sqrt{\zeta^2-1}}+\frac{v_0}{2\omega\sqrt{\zeta^2-1}}\right\}e^{\left\{-\zeta\omega+\omega\sqrt{\zeta^2-1}\right\}t}\\
 +\left\{\frac{x_0}2-\frac{x_0\zeta}{2\sqrt{\zeta^2-1}}-\frac{v_0}{2\omega\sqrt{\zeta^2-1}}\right\}e^{\left\{-\zeta\omega-\omega\sqrt{\zeta^2-1}\right\}t}

1自由度自由振動系の解の求め方

  1. 系のラグランジアンを求める
  2. 減衰係数を求める
  3. 減衰比を求め1を基準に大小関係を求める
  4. 不減衰固有角振動数を求める(不足減衰の場合は減衰固有角振動数も求める)
  5. 特殊解を求める

1自由度系では1, 2番を「運動方程式を求める」に置き換えてもさほど解く早さは変わらない.覚えることは
減衰比
\zeta=\frac c{2\sqrt{mk}}
不減衰固有角振動数
k-\omega^2m=0\rightarrow\omega=\sqrt{\frac km}
減衰固有角振動数
\omega_d=\omega\sqrt{1-\zeta^2}
という定義と
C_1\cos x+C_2\sin x=\sqrt{C_1^2+C_2^2}\cos(x-\arctan\frac{C_2}{C_1})=\sqrt{C_1^2+C_2^2}\sin(x+\arctan\frac{C_1}{C_2})
という公式である.不減衰固有角振動数で式変形前を書いたのはわざとで式変形前の式の形を覚えていただきたい.特殊解は覚えることはお勧めしないのでその場で求める能力を身に着けるべきである.

例(固有角振動数まで)

不減衰系しかないが前節の例を考えてみる.
水平ばね振子
L=\frac12m\dot x^2-\frac12kx^2=\frac12\dot xm\dot x-\frac12xkx
減衰係数なし
k-\omega^2m=0\rightarrow\omega=\sqrt{\frac km}
垂直ばね振子
L=\frac12m\dot x^2-\frac12kx^2+mgx
x=x'+\frac{mg}k
L=\frac12m\dot x'^2-\frac12kx'^2+\frac{(mg)^2}{2k}\rightarrow \frac12\dot x'm\dot x'-\frac12x'kx'※※
減衰係数なし
k-\omega^2m=0\rightarrow\omega=\sqrt{\frac km}
斜方ばね振子
L=\frac12m\dot x^2-\frac12kx^2+mgx\sin\alpha
x=x'+\frac{mg\sin\alpha}k
L=\frac12m\dot x'^2-\frac12kx'^2+\frac{(mg\sin\alpha)^2}{2k}\rightarrow \frac12\dot x'm\dot x'-\frac12x'kx'※※
減衰係数なし
k-\omega^2m=0\rightarrow\omega=\sqrt{\frac km}
※重力とばねの復元力が釣り合った状態からの変位x'へ変数変換している
kx_0=mg\sin\alpha\rightarrow x_0=\frac{mg\sin\alpha}k\\
x'=x-x_0\rightarrow x=x'+\frac{mg\sin\alpha}k
※※ラグランジアンは定数の違いがあっても消えるので等価である

多自由度系の解

不減衰自由振動系

ラグランジアン
L=\frac12\dot{\boldsymbol q}^\top\boldsymbol M\dot{\boldsymbol q}-\frac12\boldsymbol q^\top\boldsymbol K\boldsymbol q
固有角振動数
\det(\boldsymbol K-\omega^2\boldsymbol M)=0\rightarrow\omega=\omega_1,\ \omega_2,\ \ldots,\ \omega_n>0
固有モード
\{\boldsymbol K-\omega_a^2\boldsymbol M\}\boldsymbol u_a=0\rightarrow\boldsymbol u_a\neq0(a=1,\ 2,\ \ldots,\ n)
一般解
\boldsymbol q=\displaystyle\sum_{a=1}^n\boldsymbol u_a\{A_a\cos\omega_at+B_a\sin\omega_at\}

減衰自由振動系

試験後に自己満足で書きます

覚えることは固有角振動数の式である.この行列式の方程式には永年方程式という名前がついており,1自由度系の拡張になっていることがわかる(行列式は絶対値でない).この永年方程式から自由度の数(重解の可能性あり)の固有角振動数を求めることができる.

例(固有角振動数まで)

不減衰系しかないが前節の例を考えてみる.

2原子分子振動子
L=\frac12m_1\dot x_1^2+\frac12m_2\dot x_2^2-\frac12k(x_1-x_2)^2\\
=\frac12
\begin{pmatrix}
\dot x_1&\dot x_2
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
m_1&0\\
0&m_2
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
\dot x_1\\
\dot x_2
\end{pmatrix}
 -\frac12
\begin{pmatrix}
x_1&x_2
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
k&-k\\
 -k&k
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
x_1\\
x_2
\end{pmatrix}
減衰行列なし
\det(\boldsymbol K-\omega^2\boldsymbol M)=
\begin{vmatrix}
k-\omega^2m_1&-k\\
 -k&k-\omega^2m_2
\end{vmatrix}\\=\{k-\omega^2m_1\}\{k-\omega^2m_2\}-k^2=0\\
\omega=\sqrt{\frac{m_1+m_2}{m_1m_2}k}

2体連成振動子
L=\frac12m_1\dot x_1^2+\frac12m_2\dot x_2^2-\frac12k_1x_1^2-\frac12k_2(x_1-x_2)^2-\frac12k_3x_2^2\\
=\frac12
\begin{pmatrix}
\dot x_1&\dot x_2
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
m_1&0\\
0&m_2
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
\dot x_1\\
\dot x_2
\end{pmatrix}
 -\frac12
\begin{pmatrix}
x_1&x_2
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
k_1+k_2&-k_2\\
 -k_2&k_2+k_3
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
x_1\\
x_2
\end{pmatrix}
減衰行列なし
\det(\boldsymbol K-\omega^2\boldsymbol M)=
\begin{vmatrix}
k_1+k_2-\omega^2m_1&-k_2\\
 -k_2&k_2+k_3-\omega^2m_2
\end{vmatrix}\\=\{k_1+k_2-\omega^2m_1\}\{k_2+k_3-\omega^2m_2\}-k_2^2=0\\
\omega_1=\frac{k_1+k_2}{2m_1}+\frac{k_2+k_3}{2m_2}-\sqrt{\left(\frac{k_1+k_2}{2m_1}+\frac{k_2+k_3}{2m_2}\right)^2-\frac{\{m_1+k_3\}k_2+k_1k_3}{m_1m_2}}\\
\omega_2=\frac{k_1+k_2}{2m_1}+\frac{k_2+k_3}{2m_2}-\sqrt{\left(\frac{k_1+k_2}{2m_1}-\frac{k_2+k_3}{2m_2}\right)^2-\frac{\{m_1+k_3\}k_2+k_1k_3}{m_1m_2}}

微小振動系

ここも試験後に自己満足で書きます.振子でも微小振動なら振動系として扱えるという理論です.

材力太郎2

PC推奨
※接頭辞に注意
c=10^{-2},\ m=10^{-3}
※xは片持ち梁は左方向,単純支持梁は右方向,yは共に下方向を正とする
 よってたわみ角は片持ち梁は右上り,単純支持梁は右下がりが正となる
※最大とは絶対値の大きさを指す

※単純支持梁において片方の支点は移動支点とする

基礎方程式

\frac{d^2y}{dx^2}=\frac{-M(x)}{EI}

境界条件

基本条件

\mbox{たわみ角及びたわみは端を除き梁の任意の点において連続かつなめらか}

片持ち梁

\begin{cases}\frac{dy}{dx}=0&(x\mbox{が固定支点の位置})\\y=0&(x\mbox{が固定支点の位置})\end{cases}

単純支持梁

y=0\ \ \ \ (x\mbox{が回転支点の位置})

片持ち梁

※以下の基本的な事象の重ね合わせが成り立つ.

モーメント荷重

先端モーメント荷重

f:id:ubeyuto:20210124203556j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=-M
たわみ角
\frac{dy}{dx}=-\frac{M}{EI}\{L-x\}
最大たわみ角
\left.\frac{dy}{dx}\right|_{x=0}=-\frac{ML}{EI}
たわみ
y=\frac{M}{2EI}(L-x)^2
最大たわみ
\left.y\right|_{x=0}=\frac{ML^2}{2EI}

中間モーメント荷重

f:id:ubeyuto:20210124203647j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=\begin{cases}-M&(L\geq x\geq0)\\0&(0> x\geq -a)\end{cases}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=\begin{cases}-\frac{M}{EI}\{L-x\}&(L\geq x\geq0)\\-\frac{ML}{EI}&(0>x\geq-a)\end{cases}
最大たわみ角
\left.\frac{dy}{dx}\right|_{0\geq x\geq-a}=-\frac{ML}{EI}
たわみ
y=\begin{cases}\frac{M}{2EI}(L-x)^2&(L\geq x\geq0)\\\frac{ML}{2EI}\{L-2x\}&(0>x\geq-a)\end{cases}
最大たわみ
\left.y\right|_{x=-a}=\frac{ML}{2EI}\{L+2a\}

※xをBからとる場合xをx-aと置き換えよ.最大たわみ角,最大たわみは不変.
※Lの定義に注意

集中荷重

先端集中荷重

f:id:ubeyuto:20210116231300j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=-xW
たわみ角
\frac{dy}{dx}=-\frac{W}{2EI}\left\{L^2-x^2\right\}
最大たわみ角
\left.\frac{dy}{dx}\right|_{x=0}=-\frac{WL^2}{2EI}
たわみ
y=\frac{W}{6EI}\left\{x^3-3L^2x+2L^3\right\}
最大たわみ
\left.y\right|_{x=0}=\frac{WL^3}{3EI}

中間集中荷重

f:id:ubeyuto:20210116232801j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=\begin{cases}-xW&(L\geq x\geq0)\\0&(0> x\geq -a)\end{cases}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=\begin{cases}-\frac{W}{2EI}\left\{L^2-x^2\right\}&(L\geq x\geq0)\\-\frac{WL^2}{2EI}&(0> x\geq-a)\end{cases}
最大たわみ角
\left.\frac{dy}{dx}\right|_{0\geq x\geq-a}=-\frac{WL^2}{2EI}
たわみ
y=\begin{cases}\frac{W}{6EI}\left\{x^3-3L^2x+2L^3\right\}&(L\geq x\geq0)\\\frac{WL^2}{6EI}\left\{2L-3x\right\}&(0> x\geq-a)\end{cases}
最大たわみ
\left.y\right|_{x=-a}=\frac{WL^2}{6EI}\left\{2L+3a\right\}

※xをBからとる場合xをx-aと置き換えよ.最大たわみ角,最大たわみは不変.
※Lの定義に注意

分布荷重

等分布荷重

f:id:ubeyuto:20210116233434j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=-\frac{x^2w}{2}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=-\frac{w}{6EI}\left\{L^3-x^3\right\}
最大たわみ角
\left.\frac{dy}{dx}\right|_{x=0}=-\frac{wL^3}{6EI}
たわみ
y=\frac{w}{24EI}\left\{x^4-4L^3x+3L^4\right\}
最大たわみ
\left.y\right|_{x=0}=\frac{WL^4}{8EI}

歯ブラシ荷重

f:id:ubeyuto:20210116233458j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=\begin{cases}-\frac{x^2w}{2}&(a>x\geq0)\\-\left\{x-\frac{a}{2}\right\}aw&(L\geq x\geq a)\end{cases}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=\begin{cases}-\frac{wa}{6EI}\left\{-\frac{x^3}{a}+a^2+3L\left\{L-a\right\}\right\}&(a>x\geq0)\\-\frac{wa}{2EI}\left\{-x^2+ax+L\left\{L-a\right\}\right\}&(L\geq x\geq a)\end{cases}
最大たわみ角
\left.\frac{dy}{dx}\right|_{x=0}=-\frac{wa}{6EI}\left\{a^2+3L\left\{L-a\right\}\right\}
たわみ
y=\begin{cases}\frac{wa}{24EI}\left\{\frac{x^4}{a}-\left\{4a^2+12L\left\{L-a\right\}\right\}x+a^3-6aL^2+8L^3\right\}&(a>x\geq0)\\\frac{wa}{12EI}\left\{2x^3-3ax^2-6L\left\{L-a\right\}x+4L^3-3aL^2\right\}&(L\geq x\geq a)\end{cases}
最大たわみ
\left.y\right|_{x=0}=\frac{wa}{24EI}\left\{a^3-6aL^2+8L^3\right\}

固定端最大三角分布荷重

f:id:ubeyuto:20210116234033j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=-\frac{x^3w_0}{6L}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=-\frac{w_0}{24LEI}\left\{L^4-x^4\right\}
最大たわみ角
\left.\frac{dy}{dx}\right|_{x=0}=-\frac{w_0L^3}{24EI}
たわみ
y=\frac{w_0}{120LEI}\left\{x^5-5L^4x+4L^5\right\}
最大たわみ
\left.y\right|_{x=0}=\frac{w_0L^4}{30EI}

自由端最大三角分布荷重

f:id:ubeyuto:20210116234048j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=-\frac{w_0}{6L}\left\{3Lx^2-x^3\right\}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=-\frac{w_0}{24LEI}\left\{3L^4-4Lx^3+x^4\right\}
最大たわみ角
\left.\frac{dy}{dx}\right|_{x=0}=-\frac{w_0L^3}{8EI}
たわみ
y=\frac{w_0}{120LEI}\left\{11L^5-15L^4x+5Lx^4-x^5\right\}
最大たわみ
\left.y\right|_{x=0}=\frac{11w_0L^4}{120EI}

単純支持梁

※以下の基本的な事象の重ね合わせが成り立つ.

モーメント荷重

f:id:ubeyuto:20210116235059j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=\begin{cases}\frac{-Mx}{L}&(0\leq x< a)\\\frac{M}{L}\left\{L-x\right\}&(a< x\leq L)\end{cases}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=\begin{cases}\frac{M}{6LEI}\left\{3x^2-L^2+3b^2\right\}&(0\leq x \leq a)\\\frac{M}{6LEI}\left\{3(L-x)^2-L^2+3a^2\right\}&(a< x\leq L)\end{cases}
最大たわみ角
\frac{dy}{dx}=\frac{M}{3LEI}\left\{a^2-ab+b^2\right\}\ \ \ \ (x=a)
たわみ
y=\begin{cases}\frac{M}{6LEI}\left\{x^3-\left\{L^2-3b^2\right\}x\right\}&(0\leq x \leq a)\\\frac{M}{6LEI}\left\{-(L-x)^3+\left\{L^2-3a^2\right\}\left\{L-x\right\}\right\}&(a< x\leq L)\end{cases}
最大たわみ
y_{max}=\begin{cases}-\frac{M}{3LEI}\left(\frac{L^2-3b^2}{3}\right)^{\frac{3}{2}}&(x=\sqrt{\frac{L^2-3b^2}{3}})&(a>b)\\\pm\frac{ML^2}{72\sqrt{3}EI}&(x=\frac{L}{2\sqrt{3}}\ \mathrm{or}\ L-\frac{L}{2\sqrt{3}})&(a=b)\\\frac{M}{3LEI}\left(\frac{L^2-3a^2}{3}\right)^{\frac{3}{2}}&(x=L-\sqrt{\frac{L^2-3a^2}{3}})&(a< b)\end{cases}

※絶対値の大きさであるため実数としての大きさを問われた場合この中で正のものを選べ

集中荷重

f:id:ubeyuto:20210116235003j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=\begin{cases}\frac{xbW}{L}&(0\leq x\leq a)\\ \frac{\left\{L-x\right\}aW}{L}&(a< x\leq L)\end{cases}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=\begin{cases}\frac{bW}{6LEI}\left\{-3x^2+L^2-b^2\right\}&(0\leq x \leq a)\\-\frac{aW}{6LEI}\left\{-3(L-x)^2+L^2-a^2\right\}&(a< x\leq L)\end{cases}
最大たわみ角
\frac{dy}{dx}_{max}=\begin{cases}\frac{bW}{6LEI}\left\{L^2-b^2\right\}&(x=0)&(a>b)\\\pm\frac{WL^2}{16EI}&(x=0\ \mathrm{or}\ L)&(a=b)\\-\frac{aW}{6LEI}\left\{L^2-a^2\right\}&(x=L)&(a< b)\end{cases}
たわみ
y=\begin{cases}\frac{bW}{6LEI}\left\{-x^3+\{L^2-b^2\}x\right\}&(0\leq x \leq a)\\\frac{aW}{6LEI}\left\{-(L-x)^3+\{L^2-a^2\}\{L-x\}\right\}&(a< x\leq L)\end{cases}
最大たわみ
y_{max}=\begin{cases}\frac{bW}{3LEI}\left(\frac{L^2-b^2}{3}\right)^{\frac{3}{2}}&(x=\sqrt{\frac{L^2-b^2}{3}})&(a>b)\\\frac{WL^3}{48EI}&(x=\frac{L}{2})&(a=b)\\\frac{bW}{3LEI}\left(\frac{L^2-a^2}{3}\right)^{\frac{3}{2}}&(x=L-\sqrt{\frac{L^2-a^2}{3}})&(a< b)\end{cases}

分布荷重

等分布荷重

f:id:ubeyuto:20210116235824j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=\frac{w}{2}\left\{Lx-x^2\right\}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=\frac{w}{24EI}\left\{4x^3-6Lx^2+L^3\right\}
最大たわみ角
\frac{dy}{dx}_{max}=\pm\frac{wL^3}{24EI}\ \ \ \ (x=0\ \mathrm{or}\ L)
たわみ
y=\frac{w}{24EI}\left\{x^4-2Lx^3+L^3x\right\}
最大たわみ
y_{max}=\frac{5wL^4}{384EI}\ \ \ \ (x=\frac{L}{2})

三角分布荷重

f:id:ubeyuto:20210116235837j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=\frac{w_0}{6L}\left\{L^2x-x^3\right\}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=\frac{w_0}{360LEI}\left\{15x^4-30L^2x^2+7L^4\right\}
最大たわみ角
\frac{dy}{dx}_{max}=-\frac{w_0L^3}{45EI}\ \ \ \ (x=L)
たわみ
y=\frac{w_0}{360LEI}\left\{3x^5-10L^2x^3+7L^4x\right\}
最大たわみ
y_{max}=\frac{w_0L^4}{675EI}\sqrt{1-\frac{2\sqrt{30}}{15}}\{3+\sqrt{30}\}\approx0.00652218\frac{w_0L^4}{EI}\ \ \ \ (x=L\sqrt{1-\frac{2\sqrt{30}}{15}}\approx0.51933L)

突き出し梁

左右対称集中荷重

f:id:ubeyuto:20210124204636j:plain:h200
曲げモーメント
M(x)=\begin{cases}-xW&(0\leq x< a)\\-aW&(a\leq x\leq a+b)\\-\{2a+b-x\}W&(a+b< x\leq 2a+b)\end{cases}
たわみ角
\frac{dy}{dx}=\begin{cases}\frac{W}{2EI}\left\{(a-x)^2-2a\{a-x\}-ab\right\}&(0\leq x< a)\\\frac{Wa}{2EI}\{2x-2a-b\}&(a\leq x\leq a+b)\\\frac{W}{2EI}\left\{-(a+b-x)^2-2a\{a+b-x\}+ab\right\}&(a+b< x\leq 2a+b)\end{cases}
最大たわみ角
\frac{dy}{dx}_{max}=\pm\frac{Wa}{2EI}\{a+b\}\ \ \ \ (x=0\ \mathrm{or}\ 2a+b)
たわみ
y=\begin{cases}\frac{W}{6EI}\left\{-(a-x)^3+3a(a-x)^2+3ab\{a-x\}\right\}&(0\leq x< a)\\\frac{Wa}{2EI}\left\{x^2-\{2a+b\}x+a^2+ab\right\}&(a\leq x\leq a+b)\\\frac{W}{6EI}\left\{(a+b-x)^3+3a(a+b-x)^2-3ab\{a+b-x\}\right\}&(a+b< x\leq 2a+b)\end{cases}
最大たわみ
y_{max}=\frac{Wa^2}{6EI}\{2a+3b\}

材力太郎

※これは解説ではなく、公式化されたものです。文字に値を代入するだけとなっていますが、何故そうなるのか確かめると身のためです。

※単位変換をする必要はありません。

長さ l [cm], 幅 h [cm], 厚さ t [cm], の鉄板の左端を万力で固定した.この板の中央部分にサインペンで直線AB [mm]を引いた.この板の右端に引張り力とせん断力を加えたら,図のように,ABがA’B’に移動しA’C [mm], CB’ [mm]となった.ただしAB // A’C, ∠A’CB’=90°である.せん断ひずみ γ を求めよ.

\gamma={CB'\over AB}


直径d [cm], 長さL [cm]の丸棒がP [N]の引っ張りを受けてλ [m]伸びたときの縦弾性係数E [GPa]を求めよ

E={4PL\over \pi d^2\lambda}10^{-7}


横幅x [m], 高さh [cm]の三角棒を2等分に切断するのにP [kN]の荷重が必要であった.このときτ [MPa]のせん断応力が生じたとすると.この三角形の横幅はいくらか?

x={P\over5\tau h}


短い丸棒にP Nの圧縮荷重が軸方向に作用し、σ MPaの応力が生じたときの棒の直径d [m]はいくらか。

d=\sqrt{4P\over10^6\pi\sigma}


径d mm,長さL mの丸棒が引っ張り荷重のためにεのひずみを生じている.伸びλ [m]はいくらか

\lambda=L\varepsilon


中空円筒(内径d1,外径d2)にP [kgf]のせん断力を加えたとき,円筒に生じる せん断応力τをτ [hPa]にするには,円筒の内径d1[m]はいくらにすればよいか? ただし,円筒の外径d2 [m]とする.

d_1=\sqrt{d_2{}^2-{39.2P\over10^2\pi\tau}}


中空円筒(内径d1,外径d2)の上に重さM [kg]の板を置き,さらにその上にN [kg]のおもりを乗せたとき,円筒に生じる圧縮応力σmaxをσmax[kPa]にするには,円筒の内径d1[m]はいくらにすればよいか? なお,円筒の外径d2 [m]とする。 

d_1=\sqrt{d_2{}^2-{39.2\left\{M+N\right\}\over10^3\pi\sigma_{max}}}


中空円筒を2枚の板ではさみ,P[kN]の力で圧縮するとき,円筒に生じる圧縮応力をσ [MPa]以下にとどめるには,円筒の外径 d2 [m]はいくらにすればよいか.ただし,円筒の内径 d1 はd1 [mm]とする.

d_2=\sqrt{10^{-6}d_1{}^2+{4P\over10^3\pi\sigma}}


断面積A [m^2], 長さl [m]の棒の両端を剛性壁にのりづけし,左端より距離b [m]の位置Cに右端方向に荷重P [N]を加える.位置Cから右端までに生ずる応力を求めよ.

\sigma={-Pb\over Al}


図に示すように直径d mm,長さl m の軟鋼製丸棒を天井にのりづけし,下端に W [kN]の荷重を加える.この棒の伸びλ [m]を求めよ.ただし,縦弾性係数 E GPaとする

\lambda={4Wl\over\pi d^2E}


天井に丸く真っ直ぐな棒を取り付けたとき、に直径d cm,長さl cm の軟鋼製丸棒をλ cm 伸ばすのに要する引張り力P [N]はいくらか.ただし,縦弾性係数E GPaとする

P={10^{5}\pi d^2E\lambda\over4l}


直径d mmの丸棒に引張荷重を作用させたところ,直径がλ' mm縮んだ.横ひずみはいくらか.

-\lambda\over d


縦ひずみがε,ポアソン比がνであったときの横ひずみε'を求めよ

\varepsilon'=-ν\varepsilon


軟鋼棒の極限強さがσ MPaであった時、直径d cmの軟鋼棒を破断させるのに必要な荷重P [MN]を求めよ

P={\pi d^2\sigma\over4\times10^4}


2枚の板を,1本のリベット(直径d [m])で結合し,P [N]の荷重を加えるとき,生ずるせん断応力τ [MPa]はいくらか.

\tau={4\times10^{-6}P\over\pi d^2}


長さがL cmの丸棒が引っ張り応力σ MPaを受けているときの伸びλ [mm]を求めよ。なお縦弾性係数はE GPaとする

\lambda={\sigma L\over10^2E}


縦ひずみがεであるとき,伸びがλ mmであった.元の長さL [m]はいくらか

L=10^{-3}{\lambda\over\epsilon}


厚さ t [mm] の鉄板にポンチを用いて、直径 d [mm]の円孔を開けたい.ポンチに生ずる垂直応力σ [MPa]はいくらになるか.ただし鉄板にτ [MPa]のせん断応力が生じたとき,鉄板は破断するものとする.

\sigma={-4\tau t\over d}


直径d[m]の球を2等分に切断するのにW[kN]の荷重が必要であった.このときτ[MPa]のせん断応力が生じたとすると.この球の直径[m]はいくらか?

d=\sqrt{{4W\over10^3\pi\tau}}


長さL0の丸棒を圧縮したところ,長さがLmm,縦ひずみがεになった.変形前の元寸法は何mmか.

L_0={L\over1+\varepsilon}